研究概要 |
1.東アジアにおける実験授業の実施と分析。 平成22年度に作成し、ベトナムと台湾で実施したモデル実験授業の結果を分析し、これをもとに他の国や地域で使用可能な教材・教育プログラムを改良した。特に、今年度は平成23年3月に発生した東日本大震災の日本から発信すべき情報も加え、アジアの学校にも教訓となる教材・教育プログラムを追加作成した。これをもとにマレーシアにおいて,その国の研究協力者とともに,研究授業を行なった。学習者の興味関心、意欲態度などを調査し、教材・教育プログラムの適合性を探った。 2.東日本大震災の教材化へ向けての調査 東日本大震災での被害状況について宮城県の学校を中心に現地調査・分析を行ない、震災前の防災教育の取り組み、自然条件や地域の社会条件等学校の状況から課題を探った。さらに東北3県の学校等から聞き取り調査を進め、今後の防災教育・防災管理の在り方を検討した。また、東アジアを中心として、日本が支援・協力等を実施した自然災害に関する科学リテラシー向上のための取り組み例を収集した。 3.東アジアの近年の自然災害と国際的な取り組み調査 日本とアジアの共通に取り上げる自然災害として,火山災害,地震・津波災害,台風等での気象災害,斜面災害に着目し,基本知識及びこれらの災害に対する防災,減災教育の教材作成,翻訳を行なった。その際,自然災害だけでなく,地域の活性化につながる自然景観の活用,資源・エネルギーの供給等の恩恵面も取り扱い,国や地域に対して,災害・防災教育を通じての持続発展教育の内容を踏まえた。
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