研究課題/領域番号 |
22300274
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
小倉 康 埼玉大学, 教育学部, 准教授 (50224192)
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キーワード | 理系文系 / 職業観 / 進路選択 / 科学的リテラシー / 科学的コミュニケーション |
研究概要 |
本研究は、中等教育段階(中学校・高等学校)における生徒の理系の職業と理系進路に関する意識の形成過程、生徒の意識と理数の学力形成や家庭環境との関係、及び生徒の意識と学校における教育活動や地域の教育的・社会的・経済的環境との関係を、質問紙による全国的な実態調査によって明らかにすることによって理系進路選択と理系文系選択に関する問題点を明らかにするとともに、生徒の理系の職業と理系進路に関する適切な意識形成のための指導事例を開発することを目的としており、平成23年度は、(1)全国実態調査「理系文系進路選択に関わる意識調査」を実施し、全国から無作為抽出された中学3年生、高校1年生と3年生の3つの標本集団の調査データを収集した。ただし、東日本大震災の影響を考慮し、岩手、宮城、福島の3県での調査は見送った。(2)全国実態調査の調査データの一次集計を終え、報告書「全国値集計結果報告」を完成した。(3)中学校2校と高等学校1校に協力いただき、理系の職業と理系進路に関する適切な意識形成のための効果的な教育プログラムの開発に取り組んだ。その結果、科学的リテラシー(放射線を取り上げた)に関わって活躍する社会人との科学コミュニケーションを活用した中学生に対する職業観育成プログラム、及び高等学校女子生徒に対する女性科学者との科学コミュニケーションを介したキャリア意識育成プログラムを開発し実施した。さらに、(4)理系職業観育成に関連した科学的リテラシー育成の観点から、米国、カナダ、英国、フィンランドの中学理科教科書を分析した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
東日本大麗災の影響が長期に及んだため、実施が困難となった計画を見直し、別の方法で置き換えたり、平成24年度の計画と一部入れ替えたりすることで対応した。そのため、目的の達成度としては「おおむね順調に進展している」と評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度が最終年度であり、交付申請書に記載した研究内容を着実に実施する。研究成果の論文発表、学会発表、一般向けシンポジウムの開催など、周知に努める。
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