研究課題/領域番号 |
22300287
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
加藤 直樹 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (30252117)
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研究分担者 |
興戸 律子 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 助教 (00362179)
伊藤 宗親 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 准教授 (10282310)
松原 正也 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 准教授 (80281046)
日比 光治 岐阜大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (30608641)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 教育経営 / 教育情報 / 学校改善 / 情報システム / タブレットPC |
研究概要 |
学校における教育実践を改善する取組がタブレットPC導入環境において如何に進展するかを実証授業の分析と教育経営を支援するシステム開発の2つの側面から検討した. 第一に,授業分析や改善に資する実証データをどのように記録し分析することで改善の手がかりとなり得るかを検討するために,小学校および中学校でのタブレットPCを活用した授業場面を対象として調査した.タブレットPCの活用場面では学習者の行動の変化が注目され,意識調査やビデオ撮影による分析により協働学習を誘発する環境となり得ることが実証されつつある.また,それに教師が気づき授業デザインを変えていくためには教師等とともに分析を担う支援員を含めた協働的な関係が有用であると考えられた. 第二に,教師が日常的に教育実践を計画し記録して改善に活用している帳簿である教育経営簿(週案)と座席表に着目して,教育経営に係る記録を電子的に収集し蓄積するプロトタイプシステムを開発した.座席表システムを日常的な学習者の活動を効果的に記録してポートフォリオとして活用することで,教師自身の学習者に対する見方を変化させる可能性が指摘された.また,教育経営簿システムを日常的な活動を支援しながら教材や授業実践などのデータベースとして共有可能となるシステムとして開発し,これをタブレットPCから簡便に活用するとともに,指導結果を記録して教師間での相互参照を組み入れながら教育改善を協働的に生起させる機能を実装した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
教育改善等の組織的な取組を協働として支援できる要素や機能についてタブレットPCという教師にも馴染みやすいデバイスを得て研究を進めることができた.すでにプロトタイプシステムを開発できており,これを活用して教育改善を支援できる段階となっている.
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今後の研究の推進方策 |
情報システムに関する取組は整っているが,組織の活動を支援する人的な支援機能についての課題が残されている.このため,支援員についての実証的な研究が新たな課題となっており,これに取り組む予定である.
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