研究概要 |
1)研究遂行に必要な環境の整備 環境整備として,映像情報システムのプロトタイプ制作の基となる3本のダム建設記録映画(「岩波映画製作所制作「佐久間ダム総集編」(カラー96分)」「英映画社制作「井川五郎ダム」(モノクロ82分)」「宝塚映画社制作「黒部川第四発電所工事記録基礎工事編・堰堤工事編」(カラー100分)」)の入手と権利の整理映画について,著作権の整理,交渉を行い,非営利の学術利用について,権利者から許諾を得ることを行なった。さらに,研究支援体制を確立するために,土木学会情報資料部門技術映像委員会,図書館委員会に対し,研究支援体制について協力依頼を行ない,分析等における有識者参加を可能とした。 2)映画に記録された各場面に対して網羅的で詳細な技術史的検討 「岩波映画製作所制作「佐久間ダム総集編」についてシーンに分解し,各シーン毎における技術,使用されている土木機械,発揮された技能などの諸事項を,土木学会技術映像委員会メンバーの協力を得ながら記述した。 そして,シーンごとに被写されたすべての事項に対し,工事記録などとの照合を図り,詳細に情報の裏付け作業を行った。特にオペレーションに関わる事柄について,当時の技術雑誌や関係者ヒアリング等により,内容情報の記述を試み,基礎となるデータベースを作成した。 3)複数映画から求めるシーンを横断して抽出する映像情報システムのモデル検討 2)の結果をもとに,プロトタイプとなるデータベースモデルのシステムについて検討を行ない,23年度のデータベースモデルの仕様等について検討を行なった。
|