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2012 年度 実績報告書

参加型GISの理論と応用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22300315
研究機関首都大学東京

研究代表者

若林 芳樹  首都大学東京, 都市環境科学研究科, 教授 (70191723)

研究分担者 岡本 耕平  名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90201988)
今井 修  首都大学東京, 都市環境科学研究科, 研究員 (80401305)
山下 潤  九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 准教授 (90284562)
大西 宏治  富山大学, 人文学部, 准教授 (10324443)
西村 雄一郎  奈良女子大学, 人文科学系, 准教授 (90390707)
池口 明子  横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (20387905)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードGIS / 市民参加 / 参加型開発 / 地理情報科学 / 空間的思考
研究概要

平成24年度は、研究課題について補足的な調査・分析を行うとともに、とりまとめのミーティングを開催し、研究成果を2013年日本地理学会春季学術大会のシンポジウムで発表した。得られたおもな知見は以下の通りである。
1.日本のPPGISの展開過程を整理した上で、残された課題を検討したところ、データやハード・ソフトの普及は進んだものの、それを使いこなす人材育成が必要であることが判明した。そこでは空間的思考を含めた地理学的技能が大きな役割を果たすと考えられる。
2.欧州での取り組みを調べるために、オランダのITCのDenters教授やCTAのRambaldi博士等への対面調査を行った。その結果、オランダでは第三世代の市民参加が展開中であること、PPGISトレーニングキットが開発されGIS教育・実践に活用されていることが明らかになった。このことから、PPGISの実践には資金・人材等の影響もあるとはいえ、GIS教育や市民参加の仕組みが密接に関係しているといえる。
3.日本でのPPGISの事例について調査を行った。富山県の小学校における地域安全マップ作りと防犯活動の実態を調査したところ、GISよりも紙ベースの地図が効果的であることが明らかになった。愛知県における洪水ハザードマップ作りの事例については、NPOと行政との関わりを調査し、活動が盛んな地区とそうでない地区での格差が拡大していることが判明した。カウンターマッピングの事例として、東日本大震災後の自治体や市民による放射線の測定と地図化をとりあげ、活動の意義と課題を考察した。
4.途上国での事例として、カリブ海域における海洋保護区設定に際して、漁業者と行政機関の交渉過程で用いられたGISの役割について検討した。その結果,PPGISが地域の多様なローカル知と利害関係を調整し、漁業者の交渉力を高める可能性のあることが明らかになった。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (17件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (8件) 図書 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 海外フィールドワークによる地理的知と大学地理学教育への還元2013

    • 著者名/発表者名
      池口明子・岡本耕平
    • 雑誌名

      E-journal GEO

      巻: 8(1) ページ: 48-58

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ラオス・ヴィエンチャン平野の村落における世帯と生計活動:2010年悉皆調査報告2013

    • 著者名/発表者名
      池口明子・足達慶尚・サリカ・オンシー
    • 雑誌名

      横浜国立大学教育人間科学部紀要III(社会科学)

      巻: 15 ページ: 1-17

  • [雑誌論文] 地図を活用した防災教育の有効性2012

    • 著者名/発表者名
      大西宏治
    • 雑誌名

      新地理

      巻: 60 ページ: 30-36

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 探索的空間データ解析のための地理的可視化ツールの応用-東京大都市圏の人口データへの適用事例-2012

    • 著者名/発表者名
      若林芳樹・小泉 諒
    • 雑誌名

      地図

      巻: 50巻2号 ページ: 3-10

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 洪水ハザードマップに対する住民の意識-富山県射水市新湊地区の事例-2012

    • 著者名/発表者名
      大西宏治
    • 雑誌名

      自然と社会-北陸-

      巻: 78 ページ: 25-31

  • [雑誌論文] 地理空間情報の高度活用人材育成プログラム2012

    • 著者名/発表者名
      今井 修
    • 雑誌名

      人と国土21

      巻: 38巻2号 ページ: 46-47

  • [学会発表] 防災分野における参加型GISの課題2013

    • 著者名/発表者名
      岡本耕平・前田洋介
    • 学会等名
      2013年日本地理学会春季学術大会
    • 発表場所
      立正大学
    • 年月日
      2013-03-30
  • [学会発表] 日本における参加型GISの展開

    • 著者名/発表者名
      今井 修
    • 学会等名
      2013年日本地理学会春季学術大会
    • 発表場所
      立正大学
  • [学会発表] カウンターマッピングと参加-東日本大震災の事例から-

    • 著者名/発表者名
      西村雄一郎
    • 学会等名
      2013年日本地理学会春季学術大会
    • 発表場所
      立正大学
  • [学会発表] 海外における参加型GIS の研究・実践動向

    • 著者名/発表者名
      山下 潤
    • 学会等名
      2013年日本地理学会春季学術大会
    • 発表場所
      立正大学
  • [学会発表] 地域安全マップ作成と参加型GIS-富山県高岡市横田小学校区の事例

    • 著者名/発表者名
      大西宏治
    • 学会等名
      2013年日本地理学会春季学術大会
    • 発表場所
      立正大学
  • [学会発表] 「参加型開発」批判とGIS-自然保護区の問題を中心に

    • 著者名/発表者名
      池口明子
    • 学会等名
      2013年日本地理学会春季学術大会
    • 発表場所
      立正大学
  • [学会発表] 気づきマップによる持続的参加型GIS活動

    • 著者名/発表者名
      今井 修
    • 学会等名
      第21回地理情報システム学会学術研究発表大会
    • 発表場所
      広島修道大学
  • [学会発表] 富山県での防災意識の啓発について

    • 著者名/発表者名
      大西宏治
    • 学会等名
      第60回砺波散村地域研究所例会
    • 発表場所
      となみ散居村ミュージアム
  • [図書] 漁業,魚,海をとおして見つめる地域:地理学からのアプローチ2013

    • 著者名/発表者名
      池口明子
    • 総ページ数
      191-203
    • 出版者
      冬弓社
  • [図書] 歴史と環境―歴史地理学の可能性を探る2012

    • 著者名/発表者名
      池口明子・李善愛・野中健一
    • 総ページ数
      60-85
    • 出版者
      花書院
  • [備考] 「参加型GIS」サイト

    • URL

      http://www.pgisj.com/

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公開日: 2014-07-24  

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