研究課題/領域番号 |
22300320
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
豊田 実 札幌医科大学, 医学部, 教授 (70270676)
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研究分担者 |
甲斐 正広 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80260777)
山本 英一郎 札幌医科大学, 医学部, 助教 (60567915)
野島 正寛 札幌医科大学, 医学部, 助教 (00457699)
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キーワード | エピゲノム / 転写 / ヒストン / 発癌 / 機能性RNA |
研究概要 |
DNAメチル化やヒストン修飾異常は、癌関連遺伝子の不活化に重要な役割を果たし、転写の開始反応を抑制するとされているが、遺伝子プロモーター以外の遺伝子発現制御機構に関しては未知の点が多い。遺伝子制御には、転写伸長などの転写後レベルでの調節機構が関与する可能性が示唆され、癌における遺伝子発現異常の解明と制御は重要な課題と考えられる。本研究では、転写伸長反応など、転写後レベルの遺伝子発現制御における、DNAメチル化およびヒストン修飾の役割について明らかにすることを目的とする。本年度は、抗メチル化シトシン結合タンパク、抗ヒストンH3K4、K9、K27、K36のメチル化を特異的に認識する抗体を用いて免疫沈降したクロマチンからDNAを抽出し、次世代シークエンサーにより、癌細胞における、DNAメチル化、ヒストン修飾の状態についてゲノム網羅的に解析し、癌における遺伝子発現の異常に関連するエピゲノム変化について解析した。癌細胞株を用いた解析で、MethylminerによりDNAメチル化ライブラリーを、クロマチン免疫沈降法により、各ヒストンメチル化に対する特異的な抗体で免疫沈降した産物を、次世代シークエンサーにより解析した。安定して、5,000万タグ程度の情報を得ることが可能に成った。白血病細胞株を用いて、Methylminer法によるDNAメチル化の網羅的解析とメチル化阻害剤で遺伝子発現が誘導される遺伝子、について比較したところ。メチル化阻害剤で誘導される遺伝子の中には、プロモーター部位のメチル化だけでなく、H3K27me3により発現抑制されている遺伝子群が同定された。メチル阻害剤によるメチル化解除と遺伝子発現は、必ずしも転写開始点のメチル化の程度と一致しないが、転写開始点がメチル化されていて、メチル化阻害剤で発現上昇する遺伝子は既知の疾患関連遺伝子が多く含まれていた。
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