研究課題
まず、レーザ照射の標的とする膵臓組織を可視化するために、PTF1、PDX1、Nestin,insulinのメダカホモログをクローニングし、膵臓での発現を確認した。そこで、それぞれのプロモーター領域に蛍光タンパク質の遺伝子を繋いだコンストラクトを遺伝子導入したトランスジェニック(TG)メダカを作出したところ、P(insulin-2kb)-EGFPとP(Nestin-2kbp)-mOrangeを遺伝子導入した系統で膵臓特異的に蛍光タンパク質の発現を確認した。P(insulin-2kb)-EGFP TGメダカは2系統、P(Nestin-2kbp)-mOrange TGメダカは1系統の樹立に成功した。一方、がん組織への血管浸潤を可視化するため、血管可視化TG系統の樹立に関しては、メダカFLT1、EFNB2、EPHB4を含むメダカBACクローンを精製し、cDNA部分を蛍光タンパク質の遺伝子配列に置換した。このBACをメダカ受精卵に導入したところ、血管での発現は認められなかった。そこで、fli1で同様にBAC TG系統の作製を試みたところ、血管での蛍光タンパク質の発現が確認できた。赤外レーザにより発癌させるTG系統樹立に関しては、①ヒートショックプロモーター制御下でCreを発現する系統と②Cre発現によって、構成的プロモーター制御下で癌遺伝子が誘導される系統が必要であるが、①に関しては他の研究機関から入手予定で、②に関しては、現在、メダカβアクチンプロモーターの下流にloxPの2箇所およびそれらに挟まれた転写停止配列(STOP)からなるfloxed STOPカセット、さらにその下流にGFP-活性化Kras(KRasG12V)、SV40 largeT抗原を繋いだベクターも構築し、これを導入したTG(floxed STOP)系統も作製中である。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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