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2010 年度 実績報告書

微細藻類が生産する核内受容体活性化物質の水生動物への影響

研究課題

研究課題/領域番号 22310020
研究機関筑波大学

研究代表者

彼谷 邦光  筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 特任教授 (40124341)

研究分担者 白石 不二雄  国立環境研究所, 環境リスク研究センター, 研究室長 (30113476)
佐野 友春  国立環境研究所, 環境計測研究センター, 主任研究員 (10178808)
キーワード7-hydroxy retinoic acid / RAR / Two-hybrid assay / cyanobacteria / Microcysits / spirulina / ATLA / UV-A
研究概要

研究の目的:富栄養化した湖沼で大量発生する微細藻類が水生動物細胞のレチノイド系やステロイド系の核内受容体を活性化する物質(リガンド)を多量に生産していることを見出した。本研究では微細藻類の生産する核内受容体活性化物質の化学構造の解明とそれらの水生動物へめ影響を明らかにすることを目的とする。初年度である本年は藍藻類に多く見られるRetinoic Acid Receptor(RAR)の活性化物質の化学構造を決めることを目標とした。研究方法:RAR活性の強い藍藻類を調査し、活性が強く、しかも増殖し易い藍藻をNIES株から選抜した。培養にはMicrocystis aeruginosa NIES-44およびSpirulina sp.(TU-3)を用いた。半年間の培養で約500gの乾燥藻体を得た。酵母にRAR遺伝子と活性化因子およびb-ガラクトシダーゼの遺伝子を組み込んだアッセイ系を用いて活性画分を分画した。分画はフロリジルおよびケイ酸カラムで分画し、逆相カラムを用いた高速液体クロマトグラフィーで活性本体を得た。検出はPDA(350nm)で行った。結果:活性本体は逆相カラムで4つのピークとして現れた。最大活性ピークを分取りし、再クロマトを行うと、最初と同じ4つのピークになったことから、活性本体は4種類の異性体が平衡関係にあると考えられた。本化成本体のTOFMSデータから本化合物はC20H2803と確定した。また、水素添加した場合はC20H3803であった。これらのLC-MS/MSデータから本活性物質は7-hydroxy retinoic acidであると推定された。本物質はRARの本来の活性化物質であるall trans retinoic acid(ATRA)よりUV-Aに対して安定であった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] A novel retinoic acid analogue, 7-hydroxy retinoic acid isolated from cyanobacteria2011

    • 著者名/発表者名
      Kaya, K, Shiraishi, F, Uchida H, Sano, T.
    • 雑誌名

      Biochimica et Biophysica Acta

      巻: 1810 ページ: 414-419

    • 査読あり

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公開日: 2012-07-19  

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