研究課題/領域番号 |
22310030
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
金子 慎治 広島大学, 国際協力研究科, 教授 (00346529)
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研究分担者 |
市橋 勝 広島大学, 国際協力研究科, 教授 (10223108)
後藤 大策 広島大学, 国際協力研究科, 准教授 (80432847)
小松 悟 広島大学, 国際協力研究科, 助教 (80553560)
豊田 知世 島根県立大学, 総合政策学部, 講師 (30550016)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 太陽光発電 / 技術開発 / 国際協力 / 気候変動 / 援助政策 / 需要分析 / 色素増感太陽光発電 / バングラデシュ |
研究概要 |
本研究では、コストブレークスルーを狙った技術開発段階の次世代型太陽光発電技術を途上国で市場化するという国際協力モデルをアジア最貧国のひとつであるバングラデシュと日本との間で設計し、その双方向的かつ多元的な便益創出のメカニズムを解明することを目指す。 色素増感太陽電池技術による技術開発を通じた市場調査(価格弾力性、所得弾力性、その他性能・機能などの要因)のために、バングラデシュ農村部にて、新しいパネルを想定した太陽光発電機器を住民に貸与するビジネスモデルを想定し、それに対する住民の需要を分析した。Fee-for-serviceと呼ばれる、一定契約期間の間、太陽光発電で出力された電力供給を得る代わりに固定電気料金を支払うシナリオに対する、住民の導入意思を評価した。分析の結果パネルの大きさの違い、契約期間の長短による住民の受け入れ度合いの差、更に電化機器の所有を希望する世帯、契約を希望する世帯の特徴を示した。更に価格の低下により膨大な追加需要を促すことが可能と結論できた。更に色素増感太陽電池技術によるパネルを、シリコンを利用した既存技術と同等の価格まで低減させるために必要な技術開発費用を推計し、補助金を通じた技術開発費用の節減の可能性を、学習曲線を通じた分析によって明らかにした。 太陽光を導入した世帯に対して、導入による満足度の調査を行うとともに、満足度の決定要因を分析した。分析の結果、灯油節減の程度、バッテリーの質、更に電灯利用による便益が主な規定要因であると示した。また現在のグリッド発電に対する問題点を明らかにするために、農村部・都市部の両方において停電緩和のための便益調査を実施した。農村部での調査を通じた分析の結果、停電頻度及び停電時間の減少、そして停電情報の事前通報は、住民の効用改善に寄与することが確認できた。電力供給改善を季節別・時間帯別に実施した場合の差異を示した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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