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2010 年度 実績報告書

組織構築による細胞微小環境と放射線感受性:メダカを用いた分子遺伝学的解析

研究課題

研究課題/領域番号 22310035
研究機関大阪大学

研究代表者

石川 智子  大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70402922)

キーワード細胞微小環境 / 放射線 / メダカ / 組織幹細胞 / 組織特異的発現 / 細胞周期チェックポイント / 増殖制御 / 損傷応答
研究概要

ゲノムDNAに損傷が生じた時、細胞では細胞周期チェックポイントが働くことによりゲノム安定性が維持されている。この「細胞周期チェックポイント」機構は、あらゆるタイプのゲノム損傷に対する生物の基本戦略である事が幅広く受け入れられている。一方、、個体、体組織での損傷応答では、組織を構成する各細胞は、各々の「細胞系譜」と「微小環境」により固有の増殖制御(細胞周期制御)を受けており、各細胞の損傷応答はゲノム損傷シグナルと細胞固有の増殖制御シグナルとのクロストークとして理解されなければならない。組織幹細胞は、各組織・臓器への多分化能を持ち、組織全体のホメオスタシス維持の機能を担っている。当然の事ながら、損傷からの組織レベルの回復においても重要な役割を果たしている。本研究では、組織幹細胞における、ゲノム損傷シグナルと「微小環境」からの増殖シグナルのクロストークを解析する系の確立を目指している。
まず、組織幹細胞をマーキングするためのコンストラクトを作製した。これまでに腸幹細胞マーカーとして報告のあるMusashi遺伝子全長を含むメダカBACクローンを入手し、その第2エキソンにrecombineeringの手法を用いてKusabira Orangel(MBL)を導入したコンストラクトを作製した。現在このコンストラクトを用いてTGメダカを作成中である。
また微小環境制御系解析のために、Wnt経路のFrizzled2遺伝子の変異体作製を開始した。変異体の作製はTILLING法でおこなった。第2エキソンの一部を、HRM法を用いてスクリーニングを行ったが有意な変異は得られなかった。現在Frizzled遺伝子の変異体を、次世代シークエンサーを用いて網羅的にスクリーニングする準備を開始している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] High-resolution melting curve analysis for rapid detection of mutations in a Medaka TILLING library2010

    • 著者名/発表者名
      Ishikawa T, Kamei Y, Otozai S, et al.
    • 雑誌名

      BMC Molecular Biology

      巻: 11

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Characterization of two members of the cryptochrome/photolyase family from Ostreococcus tauri provides insights into the origin and evolution of cryptochromes.2010

    • 著者名/発表者名
      Heijde M, Zabulon G, Corellou F, Ishikawa T, et al.
    • 雑誌名

      Plant, Cell and Environment

      巻: 33 ページ: 1614-1626

    • 査読あり
  • [学会発表] マイクロサテライトを指標としたメダカにおけるゲノム不安定性の解析2010

    • 著者名/発表者名
      石川智子, 音在 信治, 亀井 保博, 尾田正二, 三谷 啓志, 藤堂 剛
    • 学会等名
      日本放射線影響学会第53回大会
    • 発表場所
      京都
    • 年月日
      2010-10-21
  • [学会発表] メダカATM, ATR変異体の解析2010

    • 著者名/発表者名
      石川 智子, 音在 信治, 亀井 保博, 藤堂 剛
    • 学会等名
      第16回小型魚類研究会
    • 発表場所
      埼玉
    • 年月日
      2010-09-18

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公開日: 2012-07-19  

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