研究課題/領域番号 |
22310044
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
池田 敏彦 信州大学, 工学部, 特任教授(研究) (60021010)
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研究分担者 |
手嶋 勝弥 信州大学, 工学部, 教授 (00402131)
大石 修治 信州大学, 工学部, 教授 (50021027)
飯尾 昭一郎 信州大学, 工学部, 准教授 (80377647)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 水流制御 / エコ水車 / 可視化 |
研究概要 |
申請者らは,落差2m未満の極低落差の水力エネルギーから高効率で発電できる超小型エコ水車の開発を目的とする。極低落差を利用する水車の実現に向けて,水車効率,耐久性および経済性を向上することが課題である。それらを達成すべく,最終年度は水車ランナへの水流導入方法を中心に検討した。落差工から落下する水流の到達位置は季節や天候で変化するため,水車ランナを固定した場合,落下水流と水車ランナとの相対位置の変化や,水流自由表面の変動が水車性能を大きく左右することになる。したがって,安定した発電を実現するためには,流量が変化した場合でもランナと水流との相対位置を一定とする方法の確立や,水流の変動を抑制することが有効である。そこで,本研究では,超小型エコ水車への適用を考えた水流制御手法の可能性評価を実施し,その有効性を水車性能から調べた。実験は,ラボタイプの超小型開放型貫流ランナと落差工を利用した。曲板形状は,落差工下流端から四分円がはじまり,その延長に平板が鉛直下方向に正接するようにした。また,曲板のスパン方向からの空気の巻き込みによる水流のはく離を防ぐために,曲板を左右から挟むように側壁を設けた。水流の流量および曲板の曲率半径を主要パラメータとして,水車性能計測および水流の流下状況評価を実施した。 得られた結果は以下のとおりである。(1)曲面流路を用いることで,水流のランナへの流入位置を固定することができる。曲率半径が小さな曲面流路の方が高い水車性能が得られる。(2)水流の流下時に,水路スパン方向に周期的な波状変形が観察され,流量の増大とともにその変形が顕著となる。この場合,落下水流が水車ランナへ入る位置が不適となり,水車性能が低下する。(3)曲面流路上を流下する水流エネルギーの一部は摩擦で損失するため,曲面流路を用いずにランナ位置を調整した場合よりも最大出力係数は若干低くなる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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