研究課題/領域番号 |
22310055
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡邉 賢 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40312607)
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研究分担者 |
相田 卓 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (00466541)
SMITHRICHARD Le 東北大学, 環境科学研究科, 教授 (60261583)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | イオン液体 / イオン交換樹脂 / セルロース / グルコース / フルクトース / HMF / マイクロ波 |
研究概要 |
イオン液体―イオン交換樹脂併用系において、セルロース加水分解を経てグルコースを生産し、さらにフルクトースへと異性化させた後、ヒドロキシメチルフルフラール(HMF)合成を連続的に行うためのイオン液体およびイオン交換樹脂の選定について検討を行う。本プロセス開発の検討課題は(1)セルロースのフィード、(2)セルロースの加水分解、(3)グルコースの異性化、(4)フルクトースの脱水、(5)HMFの分離精製、そして(6)連続プロセス提案である。 平成24年度には特に検討課題3に注力して検討を行った。各種固体塩基触媒(カルシウムおよびマグネシウムの炭酸塩、天然鉱物であるドロマイト、固体酸塩基両性触媒であるジルコニア系酸化物など)を用いてグルコースの異性化反応を行った。まず水を加えずに異性化反応を試みたところ、いずれの固体塩基触媒においてもほとんど反応が進行しなかった。続いて、この反応に与える水の影響を検討したところ、いくつかの触媒において高選択的にフルクトース生成が見られた。しかしながら、その収率は低く、平衡反応であるグルコースーフルクトース異性化反応の収率を著しく高めることは困難であることが分かった。したがって、グルコースの異性化でフルクトースを生産し、その脱水によりHMFを合成するのではなく、直接的にグルコースからHMFへと変換することが、平衡制約を受けることなく、高収率でHMFが合成できることが分かった。この反応はルイス酸を利用することで極めて選択的に進行することが知られており、チタニア系酸化物を中心として直接合成を行うことが有望と考える。最後に連続生産プロセスについて、HMFの単離には有機溶媒による液液抽出と減圧蒸留を組み合わせるプロセスが適切と判断し、エネルギーおよび分離効率を考えることで適切な全体プロセスが構築できると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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