研究課題/領域番号 |
22310062
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研究機関 | 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所 |
研究代表者 |
影島 博之 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 主任研究員 (70374072)
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研究分担者 |
登坂 仁一郎 日本電信電話株式会社NTT物性科学基礎研究所, 量子電子物性研究部, 研究員 (30515573)
小野 行徳 富山大学, 理工学教育部, 教授 (80374073)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | ナノ構造 / IV族半導体 / 誘電率 / ナノキャパシタ / 第一原理計算 / ELスペクトル / 谷分離効果 |
研究概要 |
理論面では、第一原理計算を用いて、(1)薄層化の極限で誘電率が抑制された状況のIV族半導体物性の探求、及び(2)誘電率制御のためのIV族半導体成長機構の探求を行った。(1)については、我々が独自に開発した第一原理計算法であるEFED法に基づいて、原子1層の厚さのシリコンである2次元物質平面ポリシランで電極ができたナノキャパシタの物性を検討した。電極間の距離と電位差を同時に変えて非古典的な効果を解析した。量子容量効果により、電極間距離を固定しても、電位差を変えると実効的な距離が減少した。また、静電容量を詳細に解析すると、電極材料の誘電分極により、電極間距離や電位差によって実効電極表面位置が複雑に変化していた。電極材料の平面ポリシランが低い誘電率を持っていることを反映して、誘電分極効果は量子容量効果に比べて一桁小さかった。(2)については、IV族半導体のプロトタイプであるSiC上グラフェンについての検討を、第一原理計算に基づいて行った。C原子がステップ端からグラフェン島として析出・成長する可能性を明らかにした。実験面では、SIMOXを用いた3nmもしくは6nmのSOI膜厚の極薄チャネルMOSFETを用いて、EL発光スペクトルを検討した。SIMOXを用いたことで大きな谷分離が生じ、ゲートバイアスの印加により、TOフォノン発光を逆転する強いノンフォノン発光を観測することに成功した。このことは、SIMOXにおける良好なSiO2/Si界面の形状がSiの閉じ込めに影響を与えているということであり、閉じ込めによるナノ構造化によって誘電率を制御する際に界面制御が重要であることを示唆している。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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