研究課題/領域番号 |
22310089
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小島 政和 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (90092551)
|
研究分担者 |
三好 直人 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 准教授 (20263121)
藤澤 克樹 中央大学, 理工学部, 准教授 (40303854)
岡本 吉央 北陸先端科学技術大学, 大学院・教育イニシアティブセンター, 特任准教授 (00402660)
山下 真 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助教 (20386824)
|
キーワード | 最適化問題 / 半正定値計画 / センサネットワーク / 位置推定 |
研究概要 |
本年度の研究の主目的は以下の2つであった。 (A)計算効率を高め大規模な問題をさらに高速に解けるように改良。 (B)精度の評価および向上。 (A)に関しては以下の2つ新たな手法を開発した。 (A-1)大規模なセンサネットワーク位置推定問題に対するホモトピー法。 この開発にはすでに終了しており,論文を投稿して受理されている。この方法はその位置が分かっているアンカーの個数が比較的多い大規模なセンサネットワークに極めて有効であり,センサの個数が数万の問題を高速にとくことに成功している。 (A-2)SuccessiveSDPRelaxation法 この手法に関してはその骨格をすでに構築しており,パラメータの調整およびプログラムの細部の整理の段階にある。上記の(A-1)とは逆にアンカーの個数が少ない場合に有効に働く。特に,アンカーが無い3次元の問題に対して極めて有効であることを予備実験により検証している。本格的な実験および論文としてまとめるのは次年度の課題となる。 (B)に関してはこれまでに開発した多項式最適化問題における誤差評価手法をSFSDPに組み込んだ成果が挙げられる。もう1つは上記の(A-2)の枠組みのなかで1つのセンサの位置推定が多く(たとえば,40個)与えられたときに,そこから真の解に近い推定値を合成する統計的な方法を研究中である。この方向に沿っても成果を挙げつつあるが結論を出すまでには至っていない。これも次年度に引き継ぐ課題となる。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
上記の(A)および(B)で新しい手法を提案しそれらの効果が十分に見込まれることを検証している。詳細な計算実験し,ソフトウェアとして完成するまでの時間は取れなかったが十分な成果が順調にあがっていると評価している。
|
今後の研究の推進方策 |
平成24年度はこの研究課題の最終年度にあたる。上述した(A)および(B)の目的に沿って研究を進めるとともに3次元でアンカーがない場合を含むさまざまな大規模センサネットワーク問題を精度よく高速に解く手法を完成させソフトウェアとして提供することを目指す。
|