低重力環境を形成できる落下塔を用いて,熱的に薄い可燃性固体試料上を伝播する火炎そして液体燃料プール上に形成した火炎などの凝縮相上の燃焼現象に対する重力作用の影響について実験的に検討した.その結果,プール火炎に関しては,重力の変化に対する火炎高さの変化が1G近傍の低重力条件でピーク値をとることを明らかにした.また通常重力から低重力へと変化することで,プール火炎の基部に火炎面に垂直方向から流入する空気流速は劇的に減少することを解明した.更に,定常火炎からパッフィング現象を伴った火炎へと変化が生じ始める限界を予測することができる臨界グラスホフ数を明らかにした.
|