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2012 年度 実績報告書

仮想ディジタルプラントによる次世代体験型運転教育・訓練システム

研究課題

研究課題/領域番号 22310102
研究機関岡山大学

研究代表者

鈴木 和彦  岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (50196797)

研究分担者 箕輪 弘嗣  岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (50464300)
梶原 康博  首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (70224409)
宗澤 良臣  岡山大学, 自然科学研究科, 講師 (70274008)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード安全システム / 教育・訓練 / 事故防止 / 安全文化
研究概要

システム実装し,実用プラントの事故事例,作業支援に適用した.
化学プラント運転員,保全作業員に対して,教育・訓練を施すためのシステムを実装した.
運転教育・訓練シナリオの抽出;事故の進展解析支援を目的とし,事故情報から異常事象を抽出し,情報を整理・体系化するためのシステムを実装した.
ダイナミックシミュレータを中核とするプラント運転手順教示システム;運転員の教育・訓練のためには,操作に対応した実プラント挙動・運転情報を可視化する必要がある.本年度は,実プラントを対象として,ダイナミックシミュレータを用いて,プラント内での異常挙動を解析/予測するためのシステムを実装した.さらに,システムの統合による仮想ディジタルプラント,次世代運転教育・訓練システムの構築;教育・訓練のためのバーチャルリアリティ空間を構築した.シナリオに応じて事故を再現し,教示できなくてはならない.実プラントでの事故と同様の事故をバーチャルプラントでの再現するためのシステムを実装した.
熱交換器チューブ交換作業教育支援装置の開発;設備保全作業研修における作業実習を支援することを目的とする装置を開発した.熱交換器チューブ交換作業を対象として試作機を開発した.タブレットPC背面のカメラで目前の機材を撮影する.撮影された写真を画像処理することにより,機材の種類を自動判別する.判別結果を基に設備および機材に関する作業手順,操作方法,安全対策等が映像,写真,文章により表示される.また,本装置の操作性能を向上するためにweb画面の設計で用いられるNE比の考え方を応用して表示画面を作成した.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

24年度の実施計画において,主な目的は教育用VRシステム,作業支援装置の開発・実装を行うことをであった.事故・ヒヤリハット情報処理システム構築と運転教育・訓練シナリオの抽出のためのシステムを構築するととともに,仮想現実感システムと統合するためのインターフェースを開発した.また,これらをダイナミックシミュレータと統合し,教育用VRシステムを実装した.また,熱交換器チューブ交換作業支援装置を開発した.これらのことより,おおむね順調に進展していると判断する.

今後の研究の推進方策

対象プラントとして,実働の水素化脱硫装置(HDS)とし,ダイナミックシミュレータを構築する.HDS仮想実プラント-運転手順教示システムの双方のシミュレータを統合し,対応操作に応じた運転をDCS上から可能とする.さらに,この情報をVR上で表示し,VR上の現場での操作を仮想実プラントに反映させるためのシステムを開発する.このシステム上で,異常進展シナリオをモデル化し,対応手順教示システム,教育・訓練システム
を実装する.
HDS仮想ディジタルプラントを構成する.HDSプラントの挙動,運転員操作に応じて,ダイナミックシミュレータ情報に基づき内部状況可視化システムを構築し,仮想ディジタルプランのグラフィックス上でその挙動を表現し,かつ制御する.内部状況可視化システムとは主に配管,反応器,蒸留塔内の温度・圧力の識別表示,加熱炉内のバーナーの炎の大きさ・色をVR環境内で表現することを指し,被訓練者が対象プラントの進展状況を把握することでプラントへの理解力向上を目的としている.加熱炉内のバーナーに関しては実プラントでも目視による点検が可能であるが,配管の色別表示は被訓練者が目視で判断することは不可能であるため,自分が行った作業がプラント全体に対してどのような影響を及ぼすのか理解することが対象プラントに対する知識の向上につながり,被訓練者の総合力向上につながる.HDSディジタルプラント制御用ソフトを開発する.これらシステムにより運転・訓練システムを開発し,その機能,教育訓練の効果を評価する.

  • 研究成果

    (9件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] CONSTRUCTION OF DIAGNOSIS SYSTEM BY PRINCICPAL COMPONENT ANALYSIS BASED ON CAHNGE OF PROCESS VARIABLES2012

    • 著者名/発表者名
      Toshihiko Banjoya, Yoshiomi Munesawa, Kazuhiko Suzuki
    • 雑誌名

      Proceedings of International Conference of Industrial Management

      巻: CDROM ページ: 463-469

    • 査読あり
  • [雑誌論文] DEVELOPMENT OF FAULT DIAGNOSIS SYSTEM WITHOUDT AMOUNT OF FEED IN A BATH PLANT2012

    • 著者名/発表者名
      Shotaro Yoshima, Yoshiomi Munesawa, Hirotsugu Minowa, Kazuhiko Suzuki
    • 雑誌名

      Proceedings of International Conference of Industrial Management

      巻: CDROM ページ: 470-475

    • 査読あり
  • [雑誌論文] GENERATION METHOD OF SDG MODEL CONSIDERING THE CHEMICAL PROCESS ON HAZOPANALYSIS SYSTEM2012

    • 著者名/発表者名
      Taro Kajihama, Yoshiomi Munesawa, Kazuhiko Suzuki
    • 雑誌名

      Proceedings of International Conference of Industrial Management

      巻: CDROM ページ: 476-480

    • 査読あり
  • [学会発表] 因子負荷量を用いた異常原因の差別化に有用なセンサ配置決定法に関する研究2012

    • 著者名/発表者名
      神田真敬, 宗澤良臣, 箕輪弘嗣, 鈴木和彦
    • 学会等名
      第44回 安全工学研究発表会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20121129-20121130
  • [学会発表] プラントにおける操作目的の階層構造を用いたシナリオ作成方法に関する研究2012

    • 著者名/発表者名
      山本圭太, 宗澤良臣, 箕輪弘嗣, 鈴木和彦
    • 学会等名
      第44回 安全工学研究発表会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20121129-20121130
  • [学会発表] VR環境における操作対象機器の状況と連動した作業モーションの簡易生成システムの構築2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤貴裕, 宗澤良臣, 箕輪弘嗣, 鈴木和彦
    • 学会等名
      第44回 安全工学研究発表会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20121129-20121130
  • [学会発表] 設備保全技術教育支援装置の開発2012

    • 著者名/発表者名
      伊津見一彦,梶原康博,滝 聖子,江澤 昇,赤鹿智之
    • 学会等名
      日本設備管理学会平成24年度秋季研究発表大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      20121117-20121117
  • [学会発表] How to prevent accidents in process industries? ーRecent accidents and safety activities in JAPANー2012

    • 著者名/発表者名
      Kazuhiko SUZUKI
    • 学会等名
      2012 the World Conference of Safety of Oil and Gas Industry
    • 発表場所
      ソウル
    • 年月日
      20120627-20120629
    • 招待講演
  • [図書] ヒューマンエラー対策 事例集2012

    • 著者名/発表者名
      宗澤良臣,鈴木和彦
    • 総ページ数
      826
    • 出版者
      化学プラント運転員の安全教育・訓練と情報技術

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公開日: 2014-07-24  

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