研究課題/領域番号 |
22310109
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小川 康雄 東京工業大学, 火山流体研究センター, 教授 (10334525)
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研究分担者 |
神田 径 東京工業大学, 火山流体研究センター, 准教授 (00301755)
野上 健治 東京工業大学, 火山流体研究センター, 教授 (70251676)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 水蒸気爆発 / 電磁誘導 / 全磁力 / 火山ガス / 噴火予知 |
研究概要 |
平成24年度は、前年度に引き続き、 (1)比抵抗観測、(2)地磁気観測、(3)火山ガス観測を行なった。(1)比抵抗観測については、Volcano-loopシステムの24bitA/D変換において発生していたringingの問題を解決するために、前段でデジタルフィルターの入らない16bitA/Dに変更した。ダイナミックレンジを確保するため、信号を増幅しないものと1000倍に増幅したものとをそれぞれ別のチャンネルに入力して記録し、後でこれらを合成する方式に変更した。これによってringingは解決した。次いで、ループのinductanceとcapacitanceによる送信ループの電流遮断後のアンダーシュートを抑えるために、ダンパー抵抗を調整した。(2)地磁気観測については、昨年度までに4台の全磁力計を草津白根火山湯釜周辺に設置し、連続観測を行なっている。解析の結果、水釜火口周辺で昨年度同様に帯磁が進行していることがわかった。深さ550m 半径140mの球が完全に帯磁(1A/mを仮定)したのと等価な変化が進行している。(3)火山ガス観測については、引き続きデータ取得を続け、火山活動の変化に伴う温度や組成の変動をモニターした。水釜北斜面の噴気温度はいずれもこの標高での沸点程度である。硫化水素濃度も低下傾向にあり,経験上これは火山活動が活発になることを示唆している。また湯釜火口内の噴気も沸点付近の温度を保っている。微小地震活動はほぼ定常的であるが、湯釜火口の北側斜面の噴気地付近に活動域が伸びて来ている。このように火山の浅い現象は、活動的な状態を保っているが、一方で地下500mは冷却しており、一見矛盾するように思える。深部に新たな熱の供給は無く、地表から効率良く熱が放出されていると考えると、これらは矛盾なく解釈することができる。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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