研究課題
1.インドネシア海大陸域における沿岸豪雨帯の気候学的特性:インドネシア海大陸域のうち,特にスマトラ島およびカリマンタン島の沿岸に形成される沿岸豪雨帯に関して,長期衛星観測データに基づき,沿岸豪雨強風帯の日変化や季節変化,年々変動(主としてENSOやIDO,およびMJOを含む対流季節内変動)など大規模環境場に対する応答をとりまとめた.また,スマトラ島沿岸豪雨帯に関しては,現地MIA-Xバンドドップラーレーダー(XDR)長期観測結果に基づき,MJO位相変化に伴う沿岸豪雨帯が持つ日周期変化の変調を明らかにした.2.スマトラ豪雨強風帯を構成する日周期メソ降水系の形成・維持機構:2011年12月に実施したスマトラ島南西沿岸集中観測で用いたMIA-XDRおよびマルチパラメータ(MP)レーダーのデータ解析を中心として,沿岸豪雨強風帯を構成するメソスケール降水系の形成・維持機構およびその時空間変動について,特にスマトラ島に対するMJOなど大規模擾乱の状況,沿岸豪雨強風帯内外の環境場,および降水雲内の雲物理過程や注目した解析を完成させた.特に,MPレーダー観測により,インド洋を東進するMJOとスマトラ沿岸を西進する日周期メソ対流の統合による豪雨の発生過程を明瞭にとらえることができた.3.研究総括ワークショップの開催と今後の研究展望:本課題の取り纏めおよび今後の研究展開を議論するため,2013年2月にジャカルタ/インドネシアにおいて研究総括ワークショップを実施した.ワークショップでは,スマトラ島沿岸豪雨帯の気候学的特性やメソ構造に関する議論だけではなく,過去3年間にわたる沿岸豪雨帯研究に大きく貢献した地上レーダー観測の防災応用に力点が置かれ,日本で先行しているMPレーダー網による沿岸(都市)豪雨の稠密観測,および当該観測データを同化したメソ数値モデルによる豪雨予報に関して,強い期待が示された.
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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