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2012 年度 実績報告書

新規相同組換え因子の探索と組換え反応機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 22310119
研究機関早稲田大学

研究代表者

胡桃坂 仁志  早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80300870)

研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードゲノム多様性 / ゲノム進化・再編 / 遺伝情報複製・再編 / ゲノム機能 / 活性発現の分子機構 / 染色体構築・機能・分配 / 生体高分子構造・機能 / 構造活性相関
研究概要

本研究では相同組換えの分子機構の理解を目的として、相同組換え関連因子群の機能を分子レベルで解明することを目的としている。相同組換えの破綻は染色体異常につながり、発がんや不妊症発症などの原因となることが知られている。これまでに我々は、相同組換えに関わる新規タンパク質としてヒトPSFを同定している。PSFは精巣で高発現しており、減数分裂期特異的相同組換え酵素であるDMC1の相同組換え活性を顕著に促進する活性を有することを既に見出している。本年度は、PSFによるDMC1の相同組換え活性の促進メカニズムについて詳細に解析を行った。その結果、DMC1が相同組換え活性を示すためには、単鎖DNAおよび二重鎖DNAと同時に結合し三者複合体を形成する必要があるが、PSFはDMC1の三者複合体形成を促進することを明らかにした。また、PSFは単鎖および二重鎖DNAを凝集させDNA分子ネットワークを形成させることにより、DMC1が三者複合体形成を促進しやすい場を提供していることが示唆された。また、相同組換えにおいて重要な役割を担う、FANCD2およびFANCIの活性化機構についての解析を行った。FANCD2は、ユビキチン化されることによって活性化されることが知られている。そこで、FANCD2およびFANCIをリコンビナントとして精製する系を確立し、試験管内でのユビキチン化の解析を行った。その結果、FANCD2のユビキチン化には、ユビキチン化酵素であるE1、E2、およびE3に加え、FANCIが必須であることが明らかになった。加えて、FANCD2のユビキチン化は、DNAが存在することで100倍近く活性化されることを発見した。これらの結果は、相同組換え分子機構の理解ための重要な新知見を与えたと考えられる。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] DNA robustly stimulates FANCD2 monoubiquitylation in the complex with FANCI.2012

    • 著者名/発表者名
      Sato K., Toda K., Ishiai M., Takata M., Kurumizaka H
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res.

      巻: 40 ページ: 4553-4561

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Human PSF concentrates DNA and stimulates duplex capture in DMC1-mediated homologous pairing.2012

    • 著者名/発表者名
      Morozumi Y., Ino R., Takaku M., Hosokawa M., Chuma S., Kurumizaka H.
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res.

      巻: 40 ページ: 3031-3041

    • 査読あり
  • [学会発表] 相同組換え修復におけるFANCD2の機能解析2012

    • 著者名/発表者名
      佐藤浩一
    • 学会等名
      第85回日本生化学会大会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121214-20121216
  • [学会発表] DNA修復タンパク質Rad52と一本鎖DNAの複合体のX線結晶構造解析2012

    • 著者名/発表者名
      香川亘
    • 学会等名
      第35回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121211-20121214
    • 招待講演
  • [学会発表] RAD51によるヌクレオソーム構造上での相同鎖検索機構の解析2012

    • 著者名/発表者名
      高久誉大
    • 学会等名
      第35回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121211-20121214
  • [学会発表] 再構成系によるクロマチンでの相同組換え機構の解析2012

    • 著者名/発表者名
      高久誉大、町田晋一、小林航、林田亮太、鈴木秀和、井倉正枝、越阪部晃永、立和名博昭、浦聖恵、田代聡、井倉毅、胡桃坂志
    • 学会等名
      第85回日本生化学会大会
    • 発表場所
      福岡
    • 年月日
      20121200

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公開日: 2014-07-24  

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