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2010 年度 実績報告書

乳癌の個別化医療実現のための遺伝子異常の探索

研究課題

研究課題/領域番号 22310123
研究機関独立行政法人国立がん研究センター

研究代表者

細田 文恵  独立行政法人国立がん研究センター, 研究所がんゲノミクス研究分野, ユニット長 (30219191)

キーワード乳癌 / ゲノム構造異常解析 / エクソンシークエンス
研究概要

〔検討内容〕次世代シークエンス技術を用い乳癌の遺伝子異常を探索する目的で、本年度はまずゲノムコピー数と遺伝子発現の解析結果から乳癌を大まかに5分類し、シークエンス解析する症例の選択を行った。3検体を選び、DNAのエクソンキャプチャーライブラリー調製とシークエンス解析のパイロット実験を行った。原発腫瘍とその乳腺非腫瘍部、およびリンパ節転移腫瘍のDNAを3検体ずつと、正常リンパ節DNA1検体の計10サンプルを選択した。原発腫瘍と乳腺非腫瘍部のDNAは凍結検体から、リンパ節転移腫瘍と正常リンパ節のDNAはメタノール固定パラフィン包埋切片から抽出した微量DNAを用いた。エクソンキャプチャー法の最適化とシークエンスデータの適切な情報処理方法を検討した。〔結果〕一塩基配列変化(SNV : single nucleotide variation)の候補リストを作成した。原発腫瘍3検体においてアミノ酸置換を生じる遺伝子塩基置換またはスプライシング部位における塩基置換を56遺伝子に、リンパ節転移腫瘍3検体においては107遺伝子に検出した。サンガー法によるキャピラリーシークエンスを行い、それら候補SNVについての検証実験を実施するとともに、個別の乳癌の性質決定に重要と考えられる変異遺伝子候補の調査を実施中である。〔意義〕技術的な検討項目として微量アーカイブDNA試料を用いてのエクソンシークエンスを行った。全ゲノムシークエンスの情報処理方法を参考にしながらエクソンシークエンスに適した情報処理解析手法の検討を行った。〔重要性〕貴重な臨床材料を用いたシークエンス解析は今後シークエンスコストの低下に伴って必要性が増す技術であり、微量検体を用いての試験は重要な検討事項である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2010

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] DEK oncoprotein regulates transcriptional modifiers and sustains tumor initiation activity in high-grade neuroendocrine carcinoma of the lung.2010

    • 著者名/発表者名
      Shibata T, Kokubu A, Miyamoto M, Hosoda F, Gotoh M, Tsuta K, Asamura H, Matsuno Y, Kondo T, Imoto I, Inazawa J, Hirohashi S
    • 雑誌名

      Oncogene

      巻: 29 ページ: 4671-4681

    • DOI

      DOI:0.1038/onc.217

    • 査読あり
  • [学会発表] 全ゲノムシークエンスによる肝癌のゲノム構造異常解析2010

    • 著者名/発表者名
      山本尚吾、十時 泰、薗田幸太郎、細田 文恵、白木原琢哉、辰野健二、柴田龍弘、油 谷浩幸
    • 学会等名
      第69回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      大阪国際会議場(大阪市)
    • 年月日
      2010-09-23
  • [学会発表] F-box and leucine-repeat protein 17(FBXL17)は新規のがん抑制遺伝子である2010

    • 著者名/発表者名
      新井康仁、細田文恵, ら
    • 学会等名
      第69回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      大阪国際会議場(大阪市)
    • 年月日
      2010-09-23

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公開日: 2012-07-19  

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