今年度の研究実績は(1)論文・著書等の出版と学会発表、(2)シンポジウムなどの開催、(3)ウェブサイト更新、(4)現地調査、(5)国内外ネットワーク拡充、(6)教育活動へのフィードバックに分類できる。以下項目ごとに説明する。 (1) 査読有論文をカナダの学術雑誌から1本と日本の学術図書から1冊出版した。学会発表は、アメリカの人文系国際学会でモンゴルについての発表、カナダ西部の先住民族に関する発表の2回と、キルギス共和国の環境省に招聘され、当環境省主催の国際学会・ワークショップにおいて、日本の湿地と文化について招聘講演をした。10月には、大学の推薦をいただきdelegateととして生物多様性締約国会議に出席することができた。 (2) 5月に外務省の気候変動課課長を招聘した。8月にオーストラリアの研究者を招聘し、先住民族と水利権について講演を開催した。同時に、アメリカの政府やベトナムの大学、ブラジルの大学から招聘者を加え、セミナーを開催した。12月に国連大学高等研究所で国際シンポジウムを開催し、カナダから講演者を招聘した。 (3) ウェブサイトは内容を拡充し、データベースをデザインしデータ入力をすすめている。現地フィールド調査を次のトピックで行った:モンゴルの遊牧民の伝統知、バングラディッシュの農地における女性の伝統知、北海道白老・二風谷アイヌ民族の伝統知、カナダ先住民族の伝統知。また、文献調査をブリティッシュ・コロンビア大学図書館で行った。 (4) 海外ネットワークは、豪連邦科学産業研究機構、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学、伯連邦パラ大学とEMBRAPAへ広げた。独ミュンヘンにあるレイチェル・カーソン・センターとも今後共同研究の可能性が生まれた。国内は国連大学高等研究所とパートナーシップを維持している。
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