研究課題/領域番号 |
22310157
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
赤嶺 淳 名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 准教授 (90336701)
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研究分担者 |
長津 一史 東洋大学, 社会学部, 准教授 (20324676)
落合 雪野 鹿児島大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (50347077)
岩井 雪乃 早稲田大学, 付置研究所, 助教 (80507096)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | CITES / 文化多様性 / 無形文化遺産 / 希少生態資源 / 当事者間対話 |
研究概要 |
研究代表者の赤嶺淳は、ワシントン条約(CITES)における水産種の分析に基づき、中国食文化にとって重要な魚類が附属書に掲載されてきた社会経済的・環境政治的背景を分析した。そして2002年以来、CITESの俎上にあるナマコ類の保全と管理を実践するため、石川県の能登なまこ加工協同組合と協働し、ナマコ供養の実践とともに、ナマコ供養祭の前夜祭として実施される全国ナマコフォーラムの場を通じ、当事者間対話の事例として、多様な関係者にナマコ類の保全と管理について訴え、より実効的な枠組みつくりに奔走した。 長津は、東インドネシアにおける海洋資源利用と環境保護をめぐるマイクロ・ポリティクスをテーマに、南スラウェシ州・バリ州・東ジャワ州の海民社会における海域資源利用と、国家や国際NGO等による環境保護運動の相互作用に着目した調査を行い、政治構図をあきらかにした。 落合は、調査地での展覧会開催実践を通じて、研究成果を住民と分かちあうための手法について検証した。インドネシア、南スラウェシ州タナ・トラジャ県ランテパオ市を開催地に設定し、ジュズダマ属植物の種子利用の文化を展示内容とした。これは、2011年に同地でおこなった現地調査の成果に基づくものである。 岩井は、2011から2012年度にかけ、地方行政(県・村)、地元NGO、日本NGO、地元農民、観光企業に働きかけて、タンザニアにおけるゾウによる農作物被害対策をする仕組み―畑でミツバチを飼育することによってゾウを追い払う手法を導入し、この過程で上述のステイクホルダーが連携する仕組み―を創設した。県は養蜂官による専門技術の指導、村は農民組織化の支援、観光企業と日本のNGOが養蜂箱を提供し、農民たちは養蜂箱設置と管理の労働力を提供し、地元NGOが関係者間のコーディネーションを担当し、当事者間対話を促進した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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