バックラッシュ時代の平和構築とジェンダー

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 22310164
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: ジェンダー
• 研究機関: 立命館大学
• 研究代表者: 秋林 こずえ 立命館大学, 国際関係学部, 准教授 (90377010)
• 研究分担者: 池内 靖子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (80121606) ; 二宮 周平 立命館大学, 法学部, 教授 (40131726) ; 松本 克美 立命館大学, 法務研究科, 教授 (40309084) ; 中川 成美 立命館大学, 文学部, 教授 (70198034) ; 崎山 政毅 立命館大学, 文学部, 教授 (80252500) ; 村本 邦子 立命館大学, 応用人間科学研究科, 教授 (70343663) ; 坂本 利子 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (90331115) ; 姫岡 とし子 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (80206581) ; 山下 英愛 立命館大学, 文学部, 講師 (80536235) ; 岡野 八代 同志社大学, グローバル・スタディーズ研究科, 教授 (70319482) ; 金 惠玉 立命館大学, 経済学部, 講師 (40611794) ; 宮城 晴美 琉球大学, 大学教育センター, 講師 (80618786)
• 研究期間 (年度): 2010 – 2012
• キーワード: ジェンダー / 平和構築 / 軍事性暴力 / バックラッシュ / ポスト紛争 / ジェンダー正義

研究概要

国際平和安全保障政策・平和構築政策へのジェンダー視点の導入やジェンダー正義の確立について、現代の武力紛争下の組織的性暴力に対する国連の政策分析、軍事性暴力被害者・サバイバーとアドボカシー、トラウマとヒーリング、「和解」、「「バックラッシュ」、などをサブテーマとして共同研究を行った。そこから平和構築へのジェンダー視点の導入は、構造的暴力の克服という平和研究におけるジェンダー平等の確立とは一線を画すものであることが明らかになった。

研究成果

• [雑誌論文] DVと子ども、子どもの心と学 (2013)
  • 著者名/発表者名: 村本邦子
  • 雑誌名: 校臨床 巻: 8巻 ページ: 52-59
• [雑誌論文] 障がい児を産まない権利-障がい児として生まれない権利 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本克美
  • 雑誌名: ジェンダーと法 巻: 9号 ページ: 105-114
• [雑誌論文] 子の福祉と嫡出推定 (2012)
  • 著者名/発表者名: 二宮周平
  • 雑誌名: 戸籍時報 巻: 692号 ページ: 4-17
• [雑誌論文] 性別の取扱いを変更した人の婚姻と嫡出推定 (2012)
  • 著者名/発表者名: 二宮周平
  • 雑誌名: 立命館法学 巻: 345-6号 ページ: 576-610
• [雑誌論文] 性的少数者の権利保障と法の役割 (2012)
  • 著者名/発表者名: 二宮周平
  • 雑誌名: 法社会学 巻: 77号 ページ: 88-106
• [雑誌論文] 国際シンポジウム・ワークショップ「人間科学と平和教育～体験的心理学を基盤とした歴史・平和教育プログラム開発の視点から」を開催して～HWHのこれから (2012)
  • 著者名/発表者名: 村本邦子
  • 雑誌名: 共同対人援助モデル研究 巻: 5巻 ページ: 157～166
• [雑誌論文] ドイツにおけるホロコーストの記憶文化と性 (2012)
  • 著者名/発表者名: 姫岡とし子
  • 雑誌名: 歴史と地理 巻: No.65 ページ: 1-15
• [雑誌論文] 架空資本の現在と《知識》運用資本主義下における課題-物象化・物神性の解明と「生態経済学」批判 (2012)
  • 著者名/発表者名: 崎山政毅
  • 雑誌名: 環境思想・教育研究 巻: 第6号 ページ: 31-39
• [雑誌論文] ジェンダー視点からの基地撤廃グローバル・ネットワーク (2012)
  • 著者名/発表者名: 秋林こずえ
  • 雑誌名: 季刊戦争責任研究 巻: 第77号 ページ: 23-30
• [雑誌論文] 従軍慰安婦訴訟が問うたもの・今後の課題 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本克美
  • 雑誌名: 女性・戦争・人権 巻: 11号 ページ: 31-41
  • 査読あり
• [雑誌論文] 法律基本科目について-研究者教員の視点から (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本克美
  • 雑誌名: 法曹養成と臨床教育 巻: 4号 ページ: 27-33
• [雑誌論文] 低迷する社会闘争、飛躍を狙う国家連合-ラテンアメリカの現状から (2012)
  • 著者名/発表者名: 崎山政毅
  • 雑誌名: ピープルズ・プラン 巻: 57号 ページ: 76-85
• [雑誌論文] 不処罰」による国家責任を問う-日本軍「慰安婦」問題と米兵による性犯罪 (2011)
  • 著者名/発表者名: 宮城晴美
  • 雑誌名: 季刊戦争責任研究 巻: 第74号 ページ: 16-20
• [雑誌論文] 南京を思い起こす2009-戦争によるトラウマの世代間連鎖と和解修復の可能性をさぐる、国際セミナー「南京を思い起こす2009」の記録 (2011)
  • 著者名/発表者名: 金惠玉
  • 雑誌名: ヒューマンサービスリサーチ、立命館大学人間科学研究所 巻: 19巻 ページ: 208-233
• [雑誌論文] ジェーン・ジン・カイセン監督の映画『女と孤児と虎』-抗争の場をひらく声と語り (2011)
  • 著者名/発表者名: 池内靖子
  • 雑誌名: インパクション 巻: 180号 ページ: 206-210
• [雑誌論文] History and Current Approaches to Violence Towards Women in Japan (2011)
  • 著者名/発表者名: Kuniko Muramoto
  • 雑誌名: Feminism & Psychology 巻: 21-4 ページ: 509-514
  • 査読あり
• [雑誌論文] 戦時性暴力/日常の性暴力～南京ワークショップからの報告 (2011)
  • 著者名/発表者名: 村本邦子
  • 雑誌名: 立命館言語文化研究 巻: 23-2号 ページ: 183-185
• [雑誌論文] 喧噪の表現運動 (2011)
  • 著者名/発表者名: 崎山政毅
  • 雑誌名: 立命館文学 巻: 620号 ページ: 134-155
• [雑誌論文] アンデスのアヴァンギャルド (2011)
  • 著者名/発表者名: 崎山政毅
  • 雑誌名: 立命館言語文化研究 巻: 22(4) ページ: 79-88
• [雑誌論文] レジリエンスモデルによる支援者支援 (2011)
  • 著者名/発表者名: 村本邦子
  • 雑誌名: 現代のエスプリ 巻: 524号 ページ: 107-116
• [雑誌論文] 家族法の問題点と改正の方向 (2010)
  • 著者名/発表者名: 二宮周平
  • 雑誌名: 論究 巻: 7号 ページ: 25-34
• [雑誌論文] 婚外子の平等とジェンダー (2010)
  • 著者名/発表者名: 二宮周平
  • 雑誌名: ジェンダーと法 巻: 7号 ページ: 38-50
• [雑誌論文] 侵害行為者の特定と共同不法行為責任の成否 (2010)
  • 著者名/発表者名: 松本克美
  • 雑誌名: 立命館法学 巻: 333・334合併号 ページ: 2838-2862
• [雑誌論文] 家族の新しい可能性へ--国家からの家族の解放はどこまで可能なのか (2010)
  • 著者名/発表者名: 岡野八代
  • 雑誌名: ジェンダーと法 巻: 7号 ページ: 51-64
• [雑誌論文] 規範理論における主題としての「家族」 (2010)
  • 著者名/発表者名: 岡野八代
  • 雑誌名: 立命館法学 巻: 333・334合併号 ページ: 329-364
• [雑誌論文] 女たちの二十年 (2010)
  • 著者名/発表者名: 村本邦子
  • 雑誌名: 女性ライフサイクル研究 巻: 20巻 ページ: 9-12
• [雑誌論文] メディア社会を生きる韓国ドラマを読み解く (2010)
  • 著者名/発表者名: 山下英愛
  • 雑誌名: ヒューマンライツ 巻: 271号 ページ: 40-43
• [雑誌論文] 日本における韓流ドラマ翻訳とジェンダー-'冬のソナタ'を中心に (2010)
  • 著者名/発表者名: 山下英愛
  • 雑誌名: 生存学研究センター報告 巻: 15号 ページ: 62-69
• [学会発表] 朝鮮の新女性にみる貞操観 (2013)
  • 著者名/発表者名: 山下英愛
  • 学会等名: 総合女性史研究会2012年度大会
  • 発表場所: 昭和女子大学
  • 年月日: 2013-03-25
• [学会発表] 沖縄戦の後遺症とトラウマ的記憶 (2012)
  • 著者名/発表者名: 宮城晴美
  • 学会等名: 集団自決」の傷あと「復帰40年沖縄国際シンポジウム
  • 発表場所: 早稲田大学
  • 年月日: 20120330-31
• [学会発表] Peace in North EastAsia from a gender perspective: Has"more women" ever been given achance (2012)
  • 著者名/発表者名: Kozue Akibayashi
  • 学会等名: International Peace research Association 2012
  • 発表場所: 三重県男女共同参画センター(三重県)
  • 年月日: 2012-11-24
• [学会発表] 安保理決議1325号国内行動計画 (2012)
  • 著者名/発表者名: 秋林こずえ
  • 学会等名: 国際シンポジウム『ジェンダーと平和・安全保障』
  • 発表場所: 立命館大学(京都府)
  • 年月日: 2012-11-03
• [学会発表] 《前夜》の思想 (2012)
  • 著者名/発表者名: 崎山政毅
  • 学会等名: 社会思想史学会第37回大会・全体シンポジウム
  • 発表場所: 一橋大学(東京都)
  • 年月日: 2012-10-24
• [学会発表] Son Kum〓s video andperformance works (2012)
  • 著者名/発表者名: Yasuko Ikeuchi
  • 学会等名: 英国日本研究協会(BAJS)
  • 発表場所: University of East Anglia,(英国)
  • 年月日: 2012-09-06
• [学会発表] 不貞慰謝料の本質-法律婚の性・生抑圧装置化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本克美
  • 学会等名: 民科法律部会民事法合宿研究
  • 発表場所: あいち健康プラザ(愛知県)
  • 年月日: 2012-08-25
• [学会発表] 歴史研究とジェンダー-近代ドイツのナショナリズムを例にして (2012)
  • 著者名/発表者名: 姫岡とし子
  • 学会等名: メトロポリタン史学会
  • 発表場所: 首都大学東京(東京都)
  • 年月日: 2012-04-21
• [学会発表] 障害児を生まない権利-障害児として生まれない権利 (2011)
  • 著者名/発表者名: 松本克美
  • 学会等名: ジェンダー法学会
  • 発表場所: 東北大学(宮城県)
  • 年月日: 2011-12-04
• [学会発表] ジェンダーの視点でみる韓国ドラマ (2011)
  • 著者名/発表者名: 山下英愛
  • 学会等名: 愛知淑徳大学ジェンダー・女性学研究所
  • 発表場所: 愛知淑徳大学(愛知県)
  • 年月日: 2011-11-24
• [学会発表] 立法論～改正の方向 (2011)
  • 著者名/発表者名: 二宮周平
  • 学会等名: 日本家族(社会と法)学会第28回学術大会シンポジウム「父子関係成立のあり方の検討～嫡出推定・認知制度の見直し」
  • 発表場所: 日本家族(社会と法)学会、鹿児島大学(鹿児島県)
  • 年月日: 2011-11-05
• [学会発表] The Work of Three Women Artists:Korean Diaspora and the Politics of Translation"" Imagine micro strategies and visions in contemporary art" (2011)
  • 著者名/発表者名: Yasuko Ikeuchi
  • 学会等名: The Aarhus Art Building - Centre for Contemporary Art (デンマーク)
  • 年月日: 2011-11-03
• [学会発表] 歴史のトラウマと和解修復の試み～HWH(Healing the Wounds ofHistory)プログラムの体験的ワークショップ (2011)
  • 著者名/発表者名: 村本邦子
  • 学会等名: 日本集団精神療法学会28回大会
  • 発表場所: 立命館大学(京都府)
  • 年月日: 2011-03-12
• [学会発表] 韓国の平和教育 (2010)
  • 著者名/発表者名: 金惠玉
  • 学会等名: 2010年関東平和教育学研究会
  • 発表場所: 京都教育大学(京都府)
  • 年月日: 2010-12-26
• [学会発表] バックラッシュ時代の平和構築とジェンダー (2010)
  • 著者名/発表者名: 岡野八代,宮城晴美,姫岡とし子,池内靖子,崎山政毅,秋林こずえ
  • 学会等名: 「女性国際戦犯法廷」10周年を迎えて
  • 発表場所: 立命館大学(京都府)
  • 年月日: 2010-12-19
• [学会発表] 事実婚の多様性と法的保護の根拠 (2010)
  • 著者名/発表者名: 二宮周平
  • 学会等名: 日本家族(社会と法)学会第27回学術大会
  • 発表場所: 筑波大学(茨城県)
  • 年月日: 2010-11-06
• [学会発表] 非暴力実践運動のやり方-韓国とコスタリカの事例を踏まえて (2010)
  • 著者名/発表者名: 金惠玉
  • 学会等名: 2010年度秋季日本平和学会
  • 発表場所: 非暴力分科会大学(茨城県)
  • 年月日: 2010-11-06
• [学会発表] グローバル・ヒストリーズとは何か (2010)
  • 著者名/発表者名: 崎山政毅
  • 学会等名: 立命館大学国際言語文化研究所連続講座グローバル・ヒストリーズ
  • 発表場所: 立命館大学(京都府)
  • 年月日: 2010-11-05
• [学会発表] 性暴力の視点から日本軍「慰安婦」問題を考える-日本社会に問われていること (2010)
  • 著者名/発表者名: 山下英愛
  • 学会等名: 名古屋市立高等学校教員組合女性部合宿学習会全体会講演
  • 発表場所: 名古屋ウィルあいち(愛知県)
  • 年月日: 2010-10-31
• [学会発表] 沖縄の<現在>を思想史からとらえかえす (2010)
  • 著者名/発表者名: 崎山政毅,他3名
  • 学会等名: 社会思想史学会
  • 発表場所: 神奈川大学(神奈川県)
  • 年月日: 2010-10-24
• [学会発表] Remembering Nanjing to Heal the Wounds of History (2010)
  • 著者名/発表者名: K. Muramoto & Aya Kasai
  • 学会等名: International Conference for Educators on the History of WWII in Asia.
  • 発表場所: University of Toronto (カナダ)
  • 年月日: 2010-10-01
• [学会発表] 従軍慰安婦訴訟が問うたもの・今後の課題 (2010)
  • 著者名/発表者名: 松本克美
  • 学会等名: 女性・戦争・人権学会第12回大会
  • 発表場所: 同志社大学(京都府)
  • 年月日: 2010-06-27
• [学会発表] 和解と平和を求めて-併合100年-の視点から考える「慰安婦」問題 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山下英愛
  • 学会等名: 日本キリスト教協議会(NCC)女性委員会
  • 発表場所: 日本基督教団会議室(東京都)
  • 年月日: 2010-06-24
• [学会発表] 韓国ドラマに見る女性たちの生き方-儒教的家父長社会・家族からの脱却 (2010)
  • 著者名/発表者名: 山下英愛
  • 学会等名: 教職員地域研修推進委員会南ブロック大阪市外国人教育研究協議会
  • 発表場所: 市民交流センターひらの(大阪府)
  • 年月日: 2010-06-16
• [学会発表] 社会を変える韓国の女性たち-ジェンダー平等政策を支えてきたもの (2010)
  • 著者名/発表者名: 山下英愛
  • 学会等名: 茨木男女共生センターローズWAM講座市民協働企画講座
  • 発表場所: 茨木男女共生センター(大阪府)
  • 年月日: 2010-03-04
• [学会発表] The Powers of Mourning and Violence in the Works of Performance by Soni Kum
  • 著者名/発表者名: Yasuko Ikeuchi
  • 学会等名: 国際演劇研究学会(IFTR)パネル報告
  • 発表場所: 大阪大学
• [図書] フェミニズムの政治学--ケアの倫理をグローバルな社会へ (2012)
  • 著者名/発表者名: 岡野八代
  • 総ページ数: 448
  • 出版者: みすず書房
• [図書] 続・時効と正義-消滅時効・除斥期間論の新たな展開 (2012)
  • 著者名/発表者名: 松本克美
  • 総ページ数: 328
  • 出版者: 日本評論社
• [図書] The Gendered Limits of Holocaust Memories in Germany 、Muta/Yamamoto The Gender Politics of War Memory (2012)
  • 著者名/発表者名: Toshiko Himeoka
  • 総ページ数: 133-154
  • 出版者: Asia-Pacific and Beyond
• [図書] 「慰安婦」問題の解決に向けて (2012)
  • 著者名/発表者名: 山下英愛
  • 総ページ数: 267
  • 出版者: 白澤社
• [図書] 自由への問い(7)家族新しい「親密圏」を求めて (2010)
  • 著者名/発表者名: 岡野八代
  • 総ページ数: 222
  • 出版者: 岩波書店
• [図書] 新しい家族が求める「自由」～家族法の視点から (2010)
  • 著者名/発表者名: 二宮周平
  • 総ページ数: 60-84
  • 出版者: 岩波書店
• [図書] Gender Imperative : State Security vs. Human Security (2010)
  • 著者名/発表者名: Kozue Akibayashi & S. Takazato
  • 総ページ数: 38-60
  • 出版者: Routledge
• [図書] Counter-Narrativity and Corporeality in Kishida Ri o's Ito Jigoku. in Hallensleben, M. ed. Performatlve Body Spaces (2010)
  • 著者名/発表者名: Yasuko Ikeuchi
  • 総ページ数: 105-115
  • 出版者: Rodopi