研究課題/領域番号 |
22320001
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
西山 雄二 首都大学東京, 人文科学研究科, 准教授 (30466817)
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研究分担者 |
大河内 泰樹 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 准教授 (80513374)
藤田 尚志 九州産業大学, 国際文化学部, 講師 (80552207)
宮崎 裕助 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (40509444)
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キーワード | 哲学 / 教育 / 大学 / 哲学教育 / 啓蒙 / 教養 / フランス:ドイツ:アメリカ |
研究概要 |
平成22年度は、1)ドイツ、フランス、アメリカ各班に分かれて研究活動を展開し、過去の哲学者たちが大学の全体像や教育の理念、学問の可能性をいかに構想したのかについて考察を深めた。アメリカ班によって、12月26日に公開ワークショップ「哲学と大学」が一橋大学で開催され、藤本夕衣(京都大学)氏を交えて、アメリカの大学における教養教育論争について討議した。ポスト・モダン時代の大学論の糸口をつかむために、リチャード・ローティとアラン・ブルームの古典論から教養教育の意義が再検討されたことは貴重な成果となった。また、2)映画『哲学への権利』の上映と討論会が、香港中文大学やカルチュラル・スタディーズ学会世界大会(香港)、韓国の延世大学や研究空間スユノモなどを含めて国内外でのべ16回開催された。香港と韓国、日本国内の各大学において、人文学の異なる現状と問題点が浮き彫りになり、今後の研究連携に向けた交流が深まった。その記録と成果は、研究代表者・西山雄二のDVD付き単著『哲学への権利』(勁草書房)として公刊された。そして、西山がプログラム・ディレクターに選出され、3)フランス・国際哲学コレージュとの国際的な連携活動が開始された。研究分担者・藤田尚志とともにセミナー「哲学の(非)理性的建築物としての大学」がパリで開催され、日本の大学の現状分析と哲学者の大学論の再検討がおこなわれた。今後の任期6年間の国際的な研究活動に向けて確かな第一歩となった。
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