研究課題/領域番号 |
22320001
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
西山 雄二 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 准教授 (30466817)
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研究分担者 |
齋藤 渉 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (20314411)
宮崎 裕助 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (40509444)
大河内 泰樹 一橋大学, 社会(科)学研究科, 准教授 (80513374)
藤田 尚志 九州産業大学, 国際文化学部, 講師 (80552207)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 哲学 / 教育 / 大学 / 哲学教育 / 啓蒙 |
研究概要 |
本研究では、フランス、アメリカ、ドイツにおいて、啓蒙思想の源流から教育思想や大学の制度論が浮かび上がって来る歴史的・哲学的な文脈を明らかにした。近代の端緒とポスト・モダンという相反するようにみえる二つの時代において、哲学、教育、大学をめぐる問いが総合的に考察された。その成果は、論集『人文学と制度』として2013年3月に未來社より刊行された。人文学の専門的価値のみならず、その公共的価値を再確認するために、人文学の命脈を保ってきた諸制度をめぐる歴史的背景や社会的状況、その理念や原理が考察された。論集に盛り込まれているのは、西洋的人間主義が変容するなかで存続する人文学の核心の規定、ポストモダン的状況における「古典」の意義、大学と在野という二項対立的な現場性の考察、大学と技術主義の影響関係、人文学の研究教育制度の歴史的考察などである。 ワークショップ「哲学と大学」が二回開催され、過去の哲学者たちが大学の全体像や教育の理念、学問の可能性をいかに構想したのかについて考察が深められた。また、西山のドキュメンタリー映画「哲学への権利」の上映・討論会を軸として、積極的に国際交流が積み重ねられてきた(国内23回、海外13回)。香港、韓国、ドイツ、イギリス、アメリカ、イスラエル、台湾などでの討論会において、各地の研究者と充実した討論がおこなわれた。そして、国際会議への参加を通じて、各国の研究者との持続的な学術交流が確立されてきた。パリ・ユネスコでの「学校における機会の平等」、イギリスでの「フクシマ以後の人文学」、イスラエルでの「人文学の未来」、ドイツでの「哲学の制度」、九州産業大学での「制度と運動」、などである。西山がディレクターを務めるパリ・国際哲学コレージュでは、セミナー「哲学の(非)理性的建築物としての大学」が定期的に実施され、ゲスト発表者を交えて哲学的大学論が展開されていた。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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