研究課題
基盤研究(B)
本研究では、明代における科挙の問題および解答の分析と、各省郷試の試験官に招かれた人びとの履歴や評判に関する精査とをおこない、その前者からは、模範解答の模倣から脱却して「自得」を強調する立場の文章が増加傾向にあったという現象を析出し、後者からは、試験官に対する高い資質の要求という全般的傾向のなかで、明代中期までは副榜挙人という会試の次点合格者が重用され、しかしその後は、進士登第者でありながらも地方の教官に就いた人士が尊重される、という趨勢の変化を明らかにした。
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