研究課題/領域番号 |
22320018
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
西村 明 鹿児島大学, 法文学部, 准教授 (00381145)
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研究分担者 |
森 謙二 茨城キリスト教大学, 文学部, 教授 (90113282)
村上 興匡 大正大学, 人間学部, 准教授 (40292742)
土居 浩 ものつくり大学, 技能工芸学部, 准教授 (20337687)
清水 克行 明治大学, 商学部, 准教授 (40440135)
粟津 賢太 南山大学, 宗教文化研究所, 研究員 (30558911)
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キーワード | 慰霊巡拝(戦地慰霊・戦跡巡礼) / ミャンマー / 存在脅威管理理論 / 特攻 / 沖縄戦 / マリアナ諸島 / 戦争記憶 / 遺骨収集 |
研究概要 |
本年度は研究会を予定していたが、昨年度延期分の5月28日・29日の研究集会に加え、9月と3月の2回の研究集会を実施した。9月の第4回研究集会では、ミャッ・カラヤ氏(Myat Kalayar、長崎短期大学)に「慰霊巡拝がもたらす日緬友好の現状」という題で、またM.G.シェフタル氏(Mordecai George Sheftall、静岡大学)に"Formal kamikazeme morialization in the early postwar period"という題で「存在脅威管理理論」に基づいた特攻慰霊の理解について報告をお願いした。3月の研究集会では、研究代表者が本務のために赴任中であった奄美大島での実施となったが、大島海峡周辺の戦跡を巡検した上で集会を行った。北村毅氏(早稲田大学)に「戦跡を巡ること、戦争を語り継ぐこと-沖縄戦帰還兵と家族の実践を事例として」という題で、キース・L・カマチョ氏(Keith L.Camacho、カルフォルニア大学ロサンジェルス校)に「記憶する権利-マリアナ諸島における戦争記憶とその暴力」という題で報告をお願いした。 その他の計画については、概ね順調に進み、南山宗教文化研究所の孝本貢文庫の整理作業も完了したほか、『中外日報』の遺骨牧集・戦地慰霊関係の記事の集成作業もデータ整理を残すのみとなり、最終年度の前半には研究分担者とのデータの共有が可能となる予定である。 ほかに特記すべき事柄として、3月末に早稲田大学で開催された復帰40年沖縄国際シンポジウムにおいて、研究分担者の土居が研究発表パネル「沖縄戦死者の現在:複数の文脈から考える」を組織して、司会および発表を行ない(発表はほかに宗教学の佐藤壮広、地理学の上杉和央)、研究分担者の粟津ならびに村上がコメンテータとして関わっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
若干の計画の変更もあるが、当初計画案に基づいて進行しているため。
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今後の研究の推進方策 |
当初の申請書では、研究代表の西村の海外研修の時期は23年度後期か24年度前期と設定していたが、本務の関係やフルブライト研究員プログラムでの渡航となった閑係から、24年度後期に研修する予定となった。それにともなって、プロジェクトメンバーで協議し、最終年度に予定している国際シンポジウムは前期の7月中に開催することとした。現在、準備を進めているところである。
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