研究課題/領域番号 |
22320023
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
安藤 隆穂 名古屋大学, 経済学研究科(研究院), 教授 (00126830)
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研究分担者 |
高木 勇夫 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20179419)
前田 更子 明治大学, 政治経済学部, 講師 (30453963)
大田 一廣 阪南大学, 経済学部, 教授 (70185263)
原田 哲史 関西学院大学, 経済学部, 教授 (70208677)
大塚 雄太 名古屋大学, 高等研究院(経), 特任助教 (70547439)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 社会思想史 / 自由主義 / 公共性 / 公共圏 / 市民革命 / ナポレオン帝政 / 近代国家 / フランス革命 |
研究概要 |
本年は最終年度に当たるため、まず各人がそれぞれ固有の研究につき総括を行い、これに連動させながら、適宜、代表者を中心に全体研究の総括をすすめた。 全体として、当初の予想通りに、大陸自由主義の成立とその諸類型の存在を発見し、また、これを支えた公共圏の存在とその成長を確認しえたと考える。大陸の自由主義は、フランス革命に刺激され、ナポレオン帝政への対応と反抗をめぐる諸地域の歴史的諸条件に規定されながら、諸類型を成立させたのであり、このような思想史的文脈の基礎に大陸横断的な公共圏の成長が認められるのである。思想史的構図としては、フランス革命の継承をめぐり、ナポレオン帝政に抵抗した共和主義の運動が、大陸規模で連携し展開する中で自由主義の諸類型を生み出すのであって、特に、コンスタンとスタールによるコペ・グループの活動が心臓的役割を演じた。コペ・グループは大陸公共圏の主都的役割を果たし、フランス、ドイツ、イタリア等諸地域に自由主義成立の思想的刺激を送り続けたのである。 また、想定を超えた研究課題として、第1に、自由主義と社会統合という思想的問題圏において、宗教および教育の意味を明らかにするということの重要性が明確となったので、19世紀初期の宗教思想と教育文化史の専門的研究者を招き研究会をもつこととした。第2に、ナポレオン帝政の権力と公共圏との歴史具体的関連をより深める必要があり、やはり、ナポレオン帝政期の歴史研究の専門家を招き研究会を行った。以上によって、研究総括を充実させた。 研究成果については、研究代表者が編者を務める著作『ナポレオン帝政と公共圏』(2013年度中に刊行)に反映させ、続いて、本研究の総括論文集を単独著作として公刊する準備を進めていく。また、中国と台湾の諸大学の研究者との研究交流の実績を積んだので、「公共圏の思想史」という共同研究プロジェクトを樹立する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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