研究課題/領域番号 |
22320025
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研究機関 | 金城学院大学 |
研究代表者 |
高橋 博巳 金城学院大学, 文学部, 教授 (70109833)
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研究分担者 |
安藤 隆穂 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (00126830)
鷲見 洋一 中部大学, 人文学部, 教授 (20051675)
堀田 誠三 福山市立大学, 都市経営学部, 教授 (40144109)
寺田 元一 名古屋市立大学, 人文社会系研究科, 教授 (90188681)
長尾 伸一 名古屋大学, 経済学研究科, 教授 (30207980)
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キーワード | 公共知 / 啓蒙 / 東西比較 / 百科全書 / 学芸共和国 |
研究概要 |
今年度の主要な目標は、4年に一度開催される国際18世紀学会において成果を発表することだった。前年度2月の名古屋大学における予備セッションを経て、7月28・29日の両日、オーストリアのグラーツで開かれた国際18世紀学会において、日韓共催で二つのラウンド・テーブルを組織し、Public Knowledge in the Eastand the West: Comparative perspective(司会、長尾伸一)での発表者は、Fauvegue Claire:《L' Encyclopedie》est-ell eun eutopia?, 玉田敦子: "Speed" of Style or a Paradox of Enlightenment. A Comparative Study of Frenchand English Rhetoric Theory in the 18th Century, 高橋博巳: A "Republic of Letters" Circulating around East Asia、またもう一つのIn and Out of Time, East and West(司会、Julie Choi)では、増田真(研究協力者)がTheorie du rythme et poetique de la reverie chez J. -J. Rousseau, 川和田晶子(同上)がThe Change of the Japanese Time Consciousness in the End of the 18th Centuryを発表した。高橋の東アジア学芸共和国構想は江戸の日本に端を発し、ソウルに伝わった動きが北京にまで飛び火して、文人のネットワークが中朝間に成立した様子を具体的な詩文と絵画の伝達を通じて明らかにして従来とは異なる三国交渉史を提示した。鷲見・寺田・逸見の三氏も百科全書メタ・データのラウンド・テーブルを組織し、フランスはもとより米国の研究者とも有効な情報を交換した。 年度末の3月12日には、フォベルグ・クレール、鷲見洋一両氏のライプニッツと、百科全書の総括的な研究会を行い、今後の動向をめぐって協議した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の目標が国際18世紀学会の開催にあわせ、韓国18世紀学会との共催で研究会(ラウンド・テーブル)を開いて世界の研究者と情報を交換し、研究交流を促進することだったので、公共知ならびに百科全書のメタ・データの両分野において、それぞれ所期の目標を達成した手応えを感じている。公共知研究の論集の執筆も順調に推移している。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は6月23・24両日名古屋大学で開催される日本18世紀学会にあわせて韓国18世紀学会から二人の研究者を招いて日韓両国の比較研究を行い、来年度の韓国18世紀学会大会に向けて共通テーマを設定し、研究の深化拡大をはかる。現在進行中の論集の刊行に向けても一層の努力を傾注する。
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