研究課題/領域番号 |
22320035
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
永田 靖 大阪大学, 文学研究科, 教授 (80269969)
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研究分担者 |
市川 明 大阪大学, 文学研究科, 教授 (00151465)
毛利 三彌 成城大学, その他部局等, 名誉教授 (10054503)
鈴木 雅恵 京都産業大学, 外国語学部, 教授 (70268291)
瀬戸 宏 摂南大学, 外国語学部, 教授 (80187864)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | アジア / 演劇史 / インターカルチャー / ポストコロニアル / アイデンティティ / 韓国、中国、台湾、香港 / シンガポール、マレーシア、インド |
研究概要 |
今年度は2回の国際研究集会を開催した。2012年7月23日にIFTR国際演劇学会サンチアゴ大会(チリ)において、研究代表者(永田)が、Modernization of Asian Theatre をテーマに、分科会Asian Theatre Working Groupを開催した。また2013年3月16~17日に、同じくModernization of Asian Theatre をテーマに、北京の中央戯劇学院において、同じく研究代表者が研究集会を招集、開催した。ともに、日本以外に、アメリカ合衆国、マレーシア、インド、中国、スウェーデン、フィンランド、英国、スペインなどからの参加者があり、活発に議論した。どちらにおいても代表者永田と研究分担者毛利が口頭発表した。また2012年11月2~3日に、ソウルの漢陽女子大学において開催された日本演劇学会ソウル研究集会にて、研究代表者は総括ラウンドテーブル「アジアの中の日本と韓国―演劇研究の未来」を開催し、自ら司会するとともに、韓国2名、アメリカ人1名と議論を行った。アジア演劇の20世紀において、何が問題視されて来たのか、何を問題とすべきなのかを、それぞれの国の立場から問題を浮き彫りにすることができた。各国の文化的アイデンティティと地政学的なアイデンティティは必ずしも合致せず、また各国の間の相互関係もそれぞれに異なっており、アジア演劇を問題にする場合の留意点が明らかになった。次年度は最終年度であり、単行本の刊行を予定しているので、そのための編集会議も適宜併せて開催しており、現在原稿を募集しているところである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画した研究集会(サンチアゴ、北京)は予定通り開催することができた。それぞれの研究集会も充実していた。研究者相互の認識や理解は進んでいるのは言うまでもないが、各国の個別の問題点も明らかになっており、今後の研究集会での議論が待ち望まれる。2013年度は最終年度であり、成果を単行本として刊行する予定となっている。現在、原稿募集を行っているところである。また2013年7月にはバルセロナにおいて、同じく研究集会を予定している。発表応募も確定し、順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2013年度は、まず7月にバルセロナでのIFTR国際演劇学会での研究集会を開催し、絞り込んだテーマである「アジア演劇の近代化」について最終的な議論を行う。またこれまでの研究集会での発表と議論を基に、単行本を編集知る予定である。まず6月末までに応募原稿の要旨募集を締め切り、その後12月末までに原稿を執筆する。集まった原稿を基に再度論文検討会を日本で開催予定である。年度末には、ホノルル(もしくはクアラルンプル)で改めて研究集会を開催し、2014年度に向けて次の問題設定を行う。
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