研究課題/領域番号 |
22320036
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
市川 明 大阪大学, 文学研究科, 教授 (00151465)
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研究分担者 |
秋葉 裕一 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (10063801)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | ブレヒト / ヘレーネ・ヴァイゲル / 叙事詩的演劇 / 異化効果 / チャールズ・ロートン / ベルリーナー・アンサンブル |
研究概要 |
本年度の主要な課題はブレヒトと俳優がどのように共同作業を進めて、ワークインプログレスの形で上演台本を作ったのかを探ることだった。市川は8月の日本ゲーテ協会の講演で『原ファウスト』上演を取り上げ、若手のエゴン・モンクに演出を任せ、自らはドラマトゥルクとしてどのように上演にかかわったのかをつぶさに追った。東ドイツ政府の文化政策とベルリーナー・アンサンブルの上演は合わず、しばしば鋭い批判にさらされたが、ブレヒトのモダニズムについても言及した。10月には韓国に招待され、シンポジウム「ブレヒトとベンヤミン」で招待講演をした。ハリウッド時代のブレヒトの活動と映画『死刑執行人もまた死す』について報告した。ブレヒトと俳優チャールズ・ロートンの共同作業は非常に重要で、『ガリレイの生涯』の成立過程を詳細に追った。その成果は3月の国際シンポジウムで発表された。3月はまず沖縄で「戦争と文学―ドイツ、日本、沖縄の眼差し」というテーマで、海外研究協力者のルケージー、研究分担者の秋葉裕一、沖縄から与那覇晶子が参加し、市川もデンマーク亡命中のブレヒトの死について論じた。秋葉も「ブレヒトの戦略」というテーマで反ファシズム詩について報告した。続いて大阪で国際シンポジウム「ドイツ、韓国、日本におけるブレヒト」を開催した。韓国からイ・ウォンヤン、ドイツからルケージーが参加し、報告した。市川は「ブレヒトと広島・長崎」のテーマで『ガリレイの生涯』について論じた。7月にスウェーデン、フィンランドに調査に行き、亡命中のブレヒトの活動について資料収集を行った。ブレヒト死後のベルリーナー・アンサンブルについては今後さらなるリサーチが必要である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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