研究課題/領域番号 |
22320049
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中山 一麿 大阪大学, 文学研究科, 招聘研究員 (10420415)
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研究分担者 |
落合 博志 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (50224259)
伊藤 聡 茨城大学, 人文学部, 教授 (90344829)
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キーワード | 善通寺 / 随心院 / 安住院 / 聖教調査 / 地域文化 / 密教 / 神道 / 文献学 |
研究概要 |
研究課題2年目となる23年度は、調査寺院での活動を粛々と行った。特に善通寺の調査では、撮影を本格化させ、複製保存と画像の研究利用に資するデータの蓄積を順調にこなしている。併せて仮目録の補訂作業も進めている。更に、個々の関心に従って、研究・翻刻も進めているところである。また、安住院では前半期は撮影を中心に行っていたが、後半期はこれまで入力した目録の確認作業を中心に行った。23年度は随心院での調査は行わなかったが、既に撮影されている画像の整理を進めている。以上の基本となる寺院に関する活動は本研究の目的達成の為の基礎的作業であり、今後も同様の作業を進めていく事になろう。 また、作業の効率化を進める為、及び本研究の目的の1つでもある、聖教調査研究のモデル形成に欠かせない、調書の電子テキスト化の作業も平行して行っている。入力フォームに関しては何度かの試作品を繰り返しながら、ほぼ固まりつつある。今後更に検索システムの作成にも着手していく予定であり、最終的にはネット公開を視野に入れて行っている。 如上の活動は、複数寺院の経蔵比較という目的には欠かせないものであり、また今後多くの寺院調査を効率的に進める為のシステム作りでもある。聖教調査という点で言えば、無数の未調査寺院が存在しており、本研究で行う試行錯誤は今後の調査の在り方を示す重要な階梯となると考える。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
随心院での作業が、寺院側の制限が厳しくなった分、他の2寺院での調査を優先させている為、やや送れている。補正予算の成立が遅れ予算削減の可能性があった為、最も動きやすい秋の調査が滞り、年明けに予定がずれ込み、人員の確保が不十分であった。
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今後の研究の推進方策 |
これまで同様に粛々と調査活動を続けていくということが基本である。ただし、基本と成る3寺院以外にも関連寺院に調査範囲を広げていく予定である。と同時により具体的な成果の公表に関しても、その頻度を上げていく事になろう。
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