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2012 年度 実績報告書

随流寺院間に於ける経蔵形成とその位相に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 22320049
研究機関大阪大学

研究代表者

中山 一麿  大阪大学, 文学研究科, 研究員 (10420415)

研究分担者 落合 博志  国文学研究資料館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (50224259)
伊藤 聡  茨城大学, 人文学部, 教授 (90344829)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2014-03-31
キーワード善通寺 / 随心院 / 安住院 / 聖教調査 / 地域文化 / 密教 / 神道 / 文献学
研究概要

研究課題3年目となる24年度は、成果の公開を視野に入れつつ、新たな作業と過去2年で行ってきた作業の精度をあげていく作業を並行して行った。また、今後予想される関連寺院への調査の発展を意識して、積極的に他寺院への基礎的調査も行った。
主な活動は以下の通りである。
・善通寺…仮目録の補訂作業を進めつつ、調書の抜けていた部分の再調査を行った。また、優先度の高い典籍から複製保存と研究利用の為のデジタル撮影を順調に行っている。個々の関心に従って、研究・翻刻も進めつつ、成果の蓄積を図った。
・随心院…現地調査はせず、既に有る画像の研究利用や、善通寺に蔵される随心院関連聖教の収集などを行った。
・安住院…未調査典籍の調書作成を行うとともに、既に目録化している部分の確認を行った。また安住院での初期の撮影は研究メモ程度のものが多かった為、優先度の高い典籍から、現状の複製保存に相応しい画質での再撮影を行っている。
・その他の主な調査寺院…覚城院(香川県)では、今後の調査に備えた聖教函内及び典籍の虫払いと詰め直しを行っている。西福寺(京都府)では、神道関係書目録の作成と主要典籍の撮影を行っている。加えて、岡山県北にある寺院における典籍残存状況を把握する為の現地調査を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

善通寺及び安住院の調査に関しては、予定通りに実行する事が出来ており、目録の補訂や撮影作業も順調に進んでいる。
一方、遅れがちであった随心院に関しては、当初予定の識語集成続編に関する作業が行えなかった為、貴重典籍のデータ公開を目指す事にした。これに関する調査許可は得ることが出来たので、次年度での進展が期待出来る。
その他関連寺院に関する基礎調査は、当初の予測以上に広がりと進展が見られる。
従って全体としては順調に推移していると考えている。

今後の研究の推進方策

次年度は本課題研究の最終年度となる為、これまで行ってきた調査研究の成果を纏めていく事が中心となる。本課題の中心は資料調査である為、成果の公開も目録・画像・翻刻に力点を置いて行っていく予定である。個別の関連研究に関しては、これまでと同じく、適切な学会等で発表していくことを基本とする。
また、関連寺院の調査に関しては、本科研の成果としては目に見える形にはし難いが、研究の進展や継続性の観点から、積極的に進めて行きたいと思う。
研究課題の性格上、本科研の終了と同時に完結するものではない故、どこまでを本科研の成果とするかの見極めが重要となる。あまり無理をせず、将来に亘って使える資料を残すという点を重視して取り組んで行く。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2014 2012 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 4件) 図書 (4件)

  • [雑誌論文] 地域資料の調査、活用という観点からみた説話研究2014

    • 著者名/発表者名
      中山一麿
    • 雑誌名

      説話文学研究

      巻: 48 ページ: 57-65

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 勧修寺蔵『大日如来金口所説一行法身即身成仏経』―翻刻と解題2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤聡
    • 雑誌名

      勧修寺論輯

      巻: 8巻 ページ: 37-48

  • [雑誌論文] 天文年間における吉田兼倶の山口下向をめぐって2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤聡
    • 雑誌名

      文学

      巻: 13-5 ページ: 104-120

  • [雑誌論文] 「若梵若聖偈」の形成と享受2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤聡
    • 雑誌名

      アジア遊学

      巻: 161 ページ: 163-175

  • [学会発表] 地域資料の調査、活用という観点からみた説話研究

    • 著者名/発表者名
      中山一麿
    • 学会等名
      説話文学会
    • 発表場所
      駒沢大学 駒沢キャンパス
    • 招待講演
  • [学会発表] 中世神道・神祇信仰の観点からみた説話研究

    • 著者名/発表者名
      伊藤聡
    • 学会等名
      説話文学会
    • 発表場所
      駒沢大学 駒沢キャンパス
    • 招待講演
  • [学会発表] 神道灌頂の形成

    • 著者名/発表者名
      伊藤 聡
    • 学会等名
      立教大学日本学研究所主催国際シンポジウム「日本学の現在と未来」
    • 発表場所
      立教大学
    • 招待講演
  • [学会発表] 地域文化の再発見ー寺院所蔵文献が語る世界ー

    • 著者名/発表者名
      中山一麿
    • 学会等名
      京都府綴喜郡井手町文化協会
    • 発表場所
      井手町山吹ふれあいセンター
    • 招待講演
  • [図書] 『古典籍研究ガイダンス 王朝文学をよむために』所収「古典籍の原本を見る」2012

    • 著者名/発表者名
      落合博志
    • 総ページ数
      461(418-428)
    • 出版者
      笠間書院
  • [図書] 神道とは何か―神と仏の日本史2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤 聡
    • 総ページ数
      306
    • 出版者
      中央公論新社
  • [図書] 『東アジアの今昔物語集―翻訳・変成・予言』所収「臨終と魔」2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤 聡
    • 総ページ数
      736(242-260)
    • 出版者
      勉誠出版
  • [図書] 『日本思想史講座2―中世』所収「神道の形成と中世神話」2012

    • 著者名/発表者名
      伊藤 聡
    • 総ページ数
      408(299-332)
    • 出版者
      ぺりかん社

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公開日: 2014-07-24  

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