研究課題/領域番号 |
22320052
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研究機関 | 実践女子大学 |
研究代表者 |
牧野 和夫 実践女子大学, 文学部, 教授 (70123081)
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研究分担者 |
渡辺 信和 同朋大学, 文学部, 仏教文化研究所研究室長 (40350996)
野澤 佳美 立正大学, 文学部, 教授 (80277748)
高橋 悠介 金沢文庫, 学芸員 (40551502)
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キーワード | 宋版大蔵経 / 東アジア出版文化 / 国文学 / 仏教学 / 書誌学 |
研究概要 |
本年度の調査は、従来の調査を継続して行うもので、宗像大社(8月3~6日、参加者5人)、知恩院(9月11~14日、参加者8人、調査終了典籍は第41番<金>字箱~第60番<奈>字箱)、知恩院(12月27~29日、参加者7人、調査終了典籍は第65番<海>字箱~第88番<裳>字箱)に赴いて行った。牧野個人としては高野山宝物館蔵宋版他調査(6月16~17日)、大東急文庫蔵古版本調査(6月20日)、東寺蔵古版本調査(8月25日)、身延文庫蔵古版本類調査(2月28日、3月20~23日)を行った。また、小林芳規先生の講演会に参加(10月24日)し醍醐寺宝物館で開催中の宋版大蔵経展を拝見した。熟覧調査過程で種々の知見を得た。本年度の調査における重要な留意点として挙げるべきは、とくに一帖の厚さについてもれなく採寸して記録したことである。かねて牧野個人が仮説を証明すべく試験的に導入していた点であるが、重要な事実を解明できる有効なデータであることがサンプルの分析で判明したからである。これらの研究成果に基づいた口頭発表は、昨年度までの成果を中心にして、今年度以降の計画に向けての方向性を示すべく、上海図書館の宋版展にちなんだ国際学術究会(上海図書館、9月18~23日)で行なった。 なお、12月に研究分担者の渡辺信和氏が急逝された。渡辺氏主導の、住田智見旧蔵書の調査については、今後のことも含め検討し直すことになり、協議の結果、住田智見旧蔵書のうち、宋版類に限り本科研担当者が調査に参加することになった。
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