研究課題/領域番号 |
22320070
|
研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
氷上 正 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (40228698)
|
研究分担者 |
二階堂 善弘 関西大学, 文学部, 教授 (70292258)
太田 出 広島大学, 文学研究科, 准教授 (10314337)
平林 宣和 早稲田大学, 政治経済学術院, 准教授 (40271358)
千田 大介 慶應義塾大学, 経済学部, 教授 (70298107)
佐藤 仁史 一橋大学, 社会(科)学研究科, 准教授 (60335156)
山下 一夫 慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (20383383)
戸部 健 静岡大学, 人文社会科学部, 准教授 (20515407)
|
研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
|
キーワード | 皮影戯 / 京劇 / 中国地域社会 / 中国伝統芸能 / デジタルアーカイブ / 相声 / 曲芸 / 移民 |
研究概要 |
平成24年度は、これまでの調査・研究を通じて蓄積された知見を総合・整理するとともに、現地調査および文献調査を実施して、次年度における最終的な成果報告の発表に向けて研究の深化をはかった。 上半期において、まず6月に研究集会を開催して、各研究分野ごとに前年度までの調査の結果を中間的に総合・検証し、今後の調査において明らかにすべき課題を析出した。これを受け、8月・9月に中国において現地調査を実施した。まず京劇・相声の分野については、北京・天津・上海・河北省石家庄などの都市部において上演調査および文献資料調査を行い、また皮影戯・宣巻の分野については、江蘇省呉江・安徽省宣城・安徽省広徳・黒竜江省哈爾浜などにおいて芸人へのインタビュー・上演環境の実地調査・文献資料の蒐集などを行った。 下半期において、民国時期京劇上演データベースのデータ校正作業のほか、伝統劇辞書項目データ・『曲芸』総目次のデータ整理を行い、デジタルアーカイブ構築に向けた作業を進めた。また11月に研究集会を開催し、従来得られた知見と本年度の調査結果とを総合するとともに、最終年度において口述記録集・研究論文集・成果報告集の出版、および研究報告会の開催によって研究成果の公表を行う研究工程表を纏めた。さらに、本年度の研究活動を受けて、研究代表者・分担者が各自調査概要および研究論文を執筆し、年度末に出版した『中国都市芸能研究』第十一輯などにおいて研究成果の一部を発表した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は前年度に策定した研究方針に基づいて、順調に研究を進めることができた。中国での現地調査については、日中関係の急速な悪化の影響も懸念されたが、予定していた上演調査についてはおおむね遂行することができ、多くの調査結果を得た。またその整理・検討も進展し、これによって次年度における最終的な研究結果のとりまとめへと進む基礎を確立することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
研究は順調に進展しているので、最終年度となる次年度においては、従来の計画に基づき研究成果をとりまとめ、公表する。研究成果とりまとめの過程で補完的調査が必要になった場合は、夏季に現地調査を行う。最終的に、シンポジウムを開催するとともに、研究論文集・口述記録集・研究報告書などを刊行する計画である。
|