研究課題
平成24年度は、過去2年間で実施してきた調査研究を踏まえ、補充調査を実施することでデータの質的向上に努め、データ集として伝統的地方都市の敬語行動-伊賀上野における第2次調査データ-』・『伊賀上野言語地図』・『伝統的地方都市;上野-暮らしとその変化』を編集した。また、これらにもとづき、国立国語研究所が実施した第1次調査との経年比較を松丸真大(研究分担者)が、また愛知県岡崎市との都市間比較を阿部貴人(連携研究者)が中心となってすすめ、地域言語研究会平成24年度第1回研究報告会ならびに成果報告書『都市・社会・言語』にて報告をおこなった。加えて言語地理学的な観点から地方都市伊賀上野中心部と周辺地域との関係性ならびに地方都市伊賀上野と近畿地方中心部である大阪との関係性について、岸江信介(研究分担者)、大西拓一郎(連携研究者)、高木千恵(連携研究者)、鳥谷善史(連携研究者)らを中心に分析をすすめ上記研究報告会ならびに『都市・社会・言語』にて報告をおこなった。このほかダニエル・ロング(研究分担者)、張守祥(研究協力者)、今村圭介(研究協力者)によって、定住外国人を対象とした言語景観調査をすすめ、その分析結果を上記研究報告会にて発表するとともに成果報告書『伊賀上野に見られる多言語景観』として刊行した。また、髙岡弘幸(研究分担者)、乾誠二(連携研究者)、平松豊作(研究協力者)、加田芳英(研究協力者)等の民俗学や人文地理学らの研究者によって、伊賀上野の都市特性に関する分析をすすめ、上記研究会ならびに『都市・社会・言語』にて報告をおこなうとともに、資料集『きっぷと資料で見る関西線と伊賀鉄道の歩み』を刊行した。以上、伊賀上野を対象とした3年間にわたる多分野総合型の共同調査・共同研究によって、日本の都市をフィールドとした新しい言語研究の方法を示しえたと考えている。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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日本語学
巻: 31-7 ページ: 36-41