研究課題/領域番号 |
22320096
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研究機関 | 熊本県立大学 |
研究代表者 |
馬場 良二 熊本県立大学, 文学部, 教授 (30218672)
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研究分担者 |
和田 礼子 鹿児島大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (10336349)
吉里 さち子 鹿児島大学, 戦略的大学連携本部, 特任講師 (20544448)
嵐 洋子 杏林大学, 外国語学部, 講師 (90407065)
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キーワード | やわらかい方言 / 気付かれない方言 / 心地よい共通語 / 地方中核都市 / 熊本市内方言 / 初対面の相手とのコミュニケーション / 日本語教材 |
研究概要 |
日本社会で初対面の相手とコミュニケーションをとるとき、多くの場合は共通語をつかう。ただ、この共通語は学習者が教室で学ぶ日本語とは幾分ことなり、その地域の方言の影響を受けた「心地よい共通語」である。「心地よい共通語」は、「やわらかい方言」と「気付かれない方言」とを特徴とする。「やわらかい方言」とは、デス・マス体の会話の中でも使われる方言語句であり、「気付かれない方言」とは、共通語の形をしていて使い方が方言独特のもの、そして、その方言に特有の談話の流れである。 地域の日本人が心地よく感じる共通語を効率的に身につけることのできる中上級用教材を作成し、教材作成の方法論を構築するために、熊本方言話者の自然談話を収録した。そこから「やわらかい方言」と「気付かれない方言」とを抽出するのである。収録したのは20代の女性2名、30・40代女性1名の計20時間分であり、それぞれ現在文字化中である。 自然発話だけでは、話の流れや表現のバリエーションが少ないため、ロールプレイを作成し、熊本方言話者に話してもらうこととした。(1)尋ねる、(2)頼む、(3)断る、(4)誘う、(5)説明する場面を設定し、ロールプレイ用のカードを作成、東京方言話者と鹿児島方言話者とで試行し、カードを改良、熊本方言話者を対象に録音を開始した。 どのような方言教材が望まれているか知るため、前回の科研で作成した方言教材『話してみらんね さしより!熊本弁』の使用状況を調査するための調査票を作成した(教師用と学習者用)。
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