研究課題/領域番号 |
22320097
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
川上 郁雄 早稲田大学, 大学院・日本語教育研究科, 教授 (30250864)
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研究分担者 |
尾関 史 早稲田大学, 日本語教育研究センター, 准教授 (00505399)
太田 裕子 早稲田大学, オープン教育センター, 助教 (50434353)
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キーワード | 年少者日本語教育 / 母語教育 / 移動する子ども / 継承語教育 / 言語習得 / アイデンティティ / コミュニケーション教育 / 第二言語教育 |
研究概要 |
本研究は、日本国外にいる日本語バイリンガル若年層の、日本語能力を含む複数言語能力意識を把握するとともに、それに基づく日本語教育のあり方を検討し、新たな日本語教育方法を開発することを目的としている。平成22年度は、8月に欧州各国の日本人・日系人子弟の日本語教育に詳しいコンタクト・パーソンを通じて、日本人学校、日本人補習授業校、日本語学校を視察し、関係者および子どもたち(高校生以上)にインタビュー調査を行った。主な調査地は、ルーマニア、オーストリア、スイス、アイルランド、スウェーデンであり、訪問した学校等は、7校、教師および子どもの保護者とも懇談をし、子どもたちの複数言語使用の実情と課題を把握することができた。これらは、主に初等中等教育レベルの子どもたちの複数言語使用と日本語学習がテーマであった。一方、海外において、幼少期より複数言語環境で成長した日系の大学生、帰国生が日本の大学に入学した場合、どのように日本語授業に参加するのか、またその際、どのような課題があるかを調査することにした。まず、これらの学生を長年教育して来られた専門家をお招きして、研究会を行った。その中でこれらの学生たちが抱える課題も明らかになった。同時に、都内の大学に在籍する日系の学生を対象にインタビュー調査を行った。その中で、学生たちが自分の複数言語能力に対してどのような意識を持つか、またそのことと言語学習とどう関係するか、さらに、これらがアイデンティティ形成にどのように関連しているかを追究した。
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