研究課題/領域番号 |
22320110
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研究機関 | 麗澤大学 |
研究代表者 |
望月 正道 麗澤大学, 外国語学部, 教授 (90245275)
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研究分担者 |
相澤 一美 東京電機大学, 工学部, 教授 (00222448)
田頭 憲二 広島大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (00403519)
杉森 直樹 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (40216338)
磯 達夫 麗澤大学, 外国語学部, 准教授 (40438916)
上村 俊彦 長崎県立大学, 国際情報学部, 教授 (50176640)
笠原 究 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (50439006)
小泉 利恵 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70433571)
石川 慎一郎 神戸大学, 国際コミュニケーションセンター, 准教授 (90320994)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 語彙知識テスト / 語彙サイズ / 語知識の深さ / 語彙アクセス速度 / 英語習熟度 |
研究概要 |
平成24年度は、23年度に開発した語彙サイズテスト、多義語テスト1、多義語テスト2、連想テスト、コロケーションテスト、LEXATTの改訂を行った。計画では、すべてのテストをウェブ上で受験できるシステムを開発する予定であったが、科研研究者・研究分担者だけでは開発が難しいことが判明した。そのため24年度は、LEXATTのみウェブ上で受験し、他のテストはペーパー版を受験することでデータ収集を行った。 受験者は大学生・大学院生254名で、TOEICの最高点985点、最低点205点、平均点515点であった。語彙サイズは、最高8000語、最低1600語、平均5061語であった。多義語1は、20点中最高20点、最低2点、平均11.4点、多義語2は、20点満点中最高20点、最低0点、平均10.2点、連想は30点満点中最高26点、最低8点、平均16.9点、コロケーションテストは20点満点中最高20点、最低0点、平均10.9点であった。アクセス速度は最速28ミリ秒、最遅2928ミリ秒、平均577ミリ秒であった。これらの総得点とTOEIC得点との相関係数は、.775であり、3つの次元での語彙知識テストはTOEIC得点と髙い相関関係にあることがわかった。 次に3つの次元の語彙知識テストのそれぞれがどの程度TOEIC得点の予測に貢献しているかを見るために、構造方程式モデルによる分析を行った。その結果、サイズ、深さ、アクセス速度という3つの構成概念を想定し、深さは連想、多義語1、多義語2、コロケーションという観測変数を持つモデルがもっとも適当であると判明した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、語彙知識を語彙サイズ、語知識の深さ、語彙アクセス速度という3つの次元で測定し、その結果からどれくらい英語習熟度を推定できるかを解明し、それを短時間で行うシステムを開発することを目的とする。平成24年度までに、3つの次元の語彙知識テストを開発し、それがTOEIC得点で測定される英語習熟度を精度よく推定できることを明らかにした。 しかしながら、3つの次元のテストをウェブ上で連続して受験できるシステムの構築に至っていない。平成25年度はそのシステムの完成を目指すことになる。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、研究の最終年度になるので、当初の目的である3つの次元の語彙知識テストから英語習熟度を推定するシステムを完成させることが目標となる。そのためには、まず24年度に開発できなかった3つの次元の語彙知識をすべてウェブ上で受験が可能となるシステムを構築する。次に、新システムより新たなデータを取り、語彙知識テストからTOEIC得点を予測する予測式を算出する。第3に、研究成果を報告書の形で発表する。これにより4年間にわたる研究が完成となる。
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