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2012 年度 実績報告書

近代エキゾティシズムの総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 22320120
研究機関金沢大学

研究代表者

東田 雅博  金沢大学, 歴史言語文化学系, 教授 (50155496)

研究分担者 宇沢 美子(富島美子)  慶應義塾大学, 文学部, 教授 (00164533)
立川 健治  富山大学, 人文学部, 教授 (20227086)
杉本 淑彦  京都大学, 文学研究科, 教授 (30179163)
武田 雅哉  北海道大学, 文学研究科, 教授 (40216908)
齊藤 大紀  富山大学, 人文学部, 准教授 (70361938)
橋本 順光  大阪大学, 文学研究科, 准教授 (80334613)
竹中 亨  大阪大学, 文学研究科, 教授 (90163427)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワードエキゾティシズム / オリエンタリズム / オクシデンタリズム / 異文化理解 / 帝国主義
研究概要

今年度は以下のような日程で、二度の研究会を開催した。第一回(2012年、6月30-7月1日:北海道大学文学研究科)では、まずゲスト・スピーカーの北海道大学専門研究員の加部勇一郎氏が「清代文人の記した異国について」報告し、続いて武田雅哉が「万里の長城と日本人」、宇沢美子が「American Orientalism」、東田雅博が「文化史のリオリエント」についてそれぞれ報告した。加部は、世界の中心という意識の強い清朝の人々がいかなるエキゾティシズムを喚起しうるのかという問題提議を行い、武田は16世紀以降の万里の長城をめぐる言説に、エキゾティシズムを喚起する人間の想像力の豊かさを見た。宇沢はフォークナーの、あまり論究されることのないオリエンタリズムをとりあげ、そのモダニズムへの影響を探った。東田は、近年注目されている18世紀の世界における中国のエキゾティックな文化的影響力についての議論の妥当性を論じた。
第二回(2012年、12月1日、2日:富山大学人文学部)では、橋本順光が「19世紀英国におけるアラビアンナイト物語の変奏」、斎藤大紀が「虚構の都市、虚構の女」、竹中亨が「文化移転概念をめぐって」、立川健治が「明治期の渡米熱-アメリカの原風景」、杉本淑彦が「19世紀フランスのエジプト趣味」と題してそれぞれ報告した。橋本は西洋世界にエキゾティシズムをかきたてた「アラビアンナイト」を取り上げ、そこに東洋を触媒とする西洋側での変化をディケンズなどの作品に見いだした。齋藤は北条誠らの作品に見られる喪失したエキゾティシズムという問題を提議した。竹中は文化移転に際しての文化の送信側と受容側に生じる問題を、立川は苦学生の天国、機会に満ちた国などのアメリカイメージが渡米を奨励してしまうメカニズムを、杉本は中近東を対象とするエキゾティシズムの起源を論じた。その後、本研究会最後の総括を行った。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (3件) 学会発表 (1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 文化史のリオリエント-ヨーロッパ中心主義を越えて-2013

    • 著者名/発表者名
      東田雅博
    • 雑誌名

      『金沢大学 歴史言語文化学系論集 史学・考古学編』

      巻: 第5号 ページ: 163-182

  • [雑誌論文] 革命絵師は列車に轢かれたがる――鉄道事故連環画に迷いたい2013

    • 著者名/発表者名
      武田雅哉
    • 雑誌名

      『連環画研究』

      巻: 第2号 ページ: 75-87

  • [雑誌論文] フォークナーの『操り人形』についてーピエロと影と中国の欠片考2012

    • 著者名/発表者名
      宇沢美子
    • 雑誌名

      『フォークナー』(日本ウィリアム・フォークナー協会)

      巻: No.14 ページ: 37-53

  • [学会発表] Listening to Music Through the Head: A Pattern of Western Music2013

    • 著者名/発表者名
      竹中 亨
    • 学会等名
      Kommunikationschancen: Entstehung und Fragmentierung sozialer
    • 発表場所
      ベルリン(ドイツ)
    • 年月日
      20130124-20130126
  • [図書] 『地方競馬の戦後史』2012

    • 著者名/発表者名
      立川健治
    • 総ページ数
      702頁
    • 出版者
      世織書房
  • [図書] 「被曝変異譚への欲望――「ウルトラの世界」と放射線」(福間良明・山口誠・吉村和真編『複数の「ヒロシマ」――記憶の戦後史とメディアの力学』2012

    • 著者名/発表者名
      杉本淑彦
    • 総ページ数
      全体で394頁( 227~255頁担当)
    • 出版者
      青弓社

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公開日: 2014-07-24  

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