研究課題/領域番号 |
22320124
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
貴志 俊彦 京都大学, 地域研究統合情報センター, 教授 (10259567)
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研究分担者 |
佐藤 卓已 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (80211944)
川島 真 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (90301861)
陳 來幸 兵庫県立大学, 経済学部, 教授 (00227357)
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キーワード | エスニック・メディア / 外国人 / 華僑 / 租界 / 音響的記憶 / プランゲ文庫 / 金門島 / 検閲 |
研究概要 |
1) 研究成果の公表:2010年5月5日、研究協力者の小林とともに、台湾・輔仁大学で開催された「文化冷戰的時代-美國的資訊戰略與亞洲的傳媒發展」國際學術論壇で成果報告をした。また、7月5~6日に香港・浸会大学においてPublic Lectureを実施し、11月13日には香港中文大学日本学系成立20周年記念国際学術研討会でも成果を報告した。さらに、科研研究成果として、貴志編『近代アジアの自画像と他者-地域社会と「外国人」問題』(京都大学学術出版会、2011年3月)の刊行に尽力した。 2) 華僑・租界の研究:戦後日本の華僑社会に関して発表するとともに、台湾人が果たした役割に関する論文2編を発表した。また、戦前期の上海、蘇州、神戸、横浜など、租界や居留地が果たした社会経済史的役割と革命への関わりについて、国内の研究会や国際学会にて発表した(陳來幸)。 3) 金門島研究の推進:川島・陳・貴志で座談会「金門島研究の魅力と課題」を開催した(『地域研究』Vol.11 No.1、2011年)。また、陳と共に、2011年2月12日に国立金門大学の江柏?教授、神戸の金門島出身華僑を招いて神戸中華総商会で「金門島研究の現在-僑郷・軍事・両岸-」を主催した(川島真)。 4) 新聞・雑誌の研究:エスニック・メディアとして日本の右翼新聞、右翼雑誌を考察すべく野依秀市の研究をおこなった。戦後の記憶に関連しては、『Akustisches Gedachtnis und Zweiter Weltkrieg(音響的記憶と第二次世界大戦)』に玉音放送と終戦記念日に関する論文を寄稿した(佐藤卓己)。 5) 米国資料調査:2011年3月5日~9日、米国公文書館ではプランゲ文庫所蔵の雑誌『民主朝鮮』やブックレット『正しい路線』で検閲箇所やマイクロでの判読不明箇所を確認し、米国議会図書館では終戦前後に米国が実施した朝鮮半島向けの朝鮮語ラジオ音声資料について調査した(研究協力者・小林聡明)。
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