研究課題/領域番号 |
22320131
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研究機関 | 日本女子大学 |
研究代表者 |
成田 龍一 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (60189214)
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研究分担者 |
坪井 秀人 名古屋大学, 大学院・文学研究科, 教授 (90197757)
鳥羽 耕史 早稲田大学, 文学学術院, 准教授 (90346586)
戸邉 秀明 東京経済大学, 経済学部, 講師 (90366998)
吉見 俊哉 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (40201040)
丸川 哲史 明治大学, 政治経済学部, 教授 (50337903)
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キーワード | 日本史 / 近現代史 / 戦後史 / 文化史 / 思想史 |
研究概要 |
冷戦文化研究会を定期的に開催し、本研究の各自の成果を共有することをおこなった(5月28日。9月3日。12月18日。3月9日)。1950年代の東アジア、および日本の冷戦文化に関し、台湾をめぐる状況、韓国における冷戦文化、また1950年代の安部公房、サークル村と森崎和江などについての報告と議論を行った。 本研究の成果を国際会議で発表するため、研究代表者・成田龍一と研究分担者の岩崎稔、坪井秀人、鳥羽耕史、連携研究者の佐藤泉、さらにアメリカ滞在中の渡辺直紀とともに、10月20日~27日にかけてアメリカで報告・討論した。21日-23日は、コーネル大学での「戦後日本を、いま考える」と題する会議で、岩崎、成田、渡辺が、戦後思想、戦後歴史学、戦後韓国文化について報告した。坪井は、コメンテーターを担当した。また、25日には、ノースカロライナ州立大学で、「近代日本の思想と文化」と題する会議で、鳥羽、佐藤、成田が戦後文学について報告した。アメリカの日本研究者のみならず、アジア史研究者とも議論を行った。 また、沖縄から比屋根照夫(琉球大学名誉教授)を招き、沖縄近現代史を報告してもらった。なぜ、「沖縄近現代史を学ぶか」にはじまり、「琉球処分前後」「ソテツ地獄とは」と、三回の報告を受けた。冷戦文化を理解するため、要となる沖縄の歴史を、通時的に学ぶ試みで、大きな成果を挙げている。 資料収集も着実に進み、本研究の重要な対象である、映画のDVDを収集した。また、冷戦文化の具体化としての大衆文化に接近するため、冷戦文化研究会で討議し考察を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
定期的な冷戦文化研究会に加え、沖縄近現代史講義が加わり、厚みを増した。また、成果を国際会議として還元したほか、各自が出版活動をおこない、随時、成果を公表している。資料収集も、前進している。東アジアの射程での考察が、着実に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
冷戦文化研究会を軸とする活動を続ける。また、ここでの成果をもとに、国際会議での報告も、あわせて軸とする。本研究全体として研究活動を活発につづけその成果を還元することを図る。あわせて研究代表者および研究分担者が、成果を公表することも推進する。本研究も、かなりの研究蓄積ができてきたので、成果公表にも積極的に吐露組んでいきたい。
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