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2010 年度 実績報告書

旧真田山陸軍墓地内納骨堂の悉皆調査から見る「戦没者慰霊」の歴史的実相

研究課題

研究課題/領域番号 22320135
研究機関大阪電気通信大学

研究代表者

小田 康徳  大阪電気通信大学, 総合情報学部, 教授 (50169314)

研究分担者 原田 敬一  佛教大学, 歴史学部, 教授 (70238179)
赤澤 史朗  立命館大学, 法学部, 教授 (80202513)
佐久間 貴士  大阪樟蔭女子大学, 学芸学部, 教授 (20340622)
キーワード陸軍墓地 / 納骨堂 / 忠霊塔 / 戦死者 / 慰霊 / 陸軍 / 戦没者 / 真田山
研究概要

大阪市に所在する旧真田山陸軍墓地内納骨堂に安置される日中戦争から太平洋戦争末期に至る戦没者の遺骨・位牌等約8千のうち、調査初年度に当る2010年度には約3千のデータをカードに記載することができた。収録したデータの主なものは、戦没者氏名・階級・所属部隊・死亡場所・死亡年月日・住所・本籍・死亡区分など本人に関わるもの、骨壷・骨箱等の形状、本人データの記載状況、遺骨の有無、遺骨以外の遺品、それらの安置状況および部隊における慰霊祭の実施状況など慰霊のあり方にかかわるものなどである。また、カード記載を補強するものとして、一つ一つの骨壷等を写真に撮り、それもデータ化している。一方、同場所に設置されていた「埋葬人名簿」は約1万人分の記載があるが、これも納骨堂内の遺骨データと照合するため一点ずつ記録データ化している。
これらの調査はこのように本格的なものとしてわが国最初であるが、調査はまだ途中であり、全体に関する見解をきちんと纏めることができる段階には至っていない。ただ、いくつか気付いた点を指摘しておくと、戦没地域の違いによって遺骨等の状況に相当の違いがあること、南太平洋の戦地に派遣途中船を沈められて死亡した場合には、遺骨がなく、軍が作った位牌を基本として遺族が本人の写真その他の遺品を納める事例が多く、戦争のむなしさを特に感じさせてくれる。戦没者に対する軍の扱いもいつも一定ではないことも見えてきている。今年度さらに調査が進み、全体像が見えてくれば、多くの重要な知見が得られるものと期待している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 近代戦争遺跡の歴史性と現代性2011

    • 著者名/発表者名
      小田康徳
    • 雑誌名

      考古学研究

      巻: 57巻 4号 ページ: 113-116

  • [雑誌論文] 旧真田山陸軍墓地の納骨堂について2011

    • 著者名/発表者名
      植松清志、佐久間貴士
    • 雑誌名

      大阪人間科学大学紀要「Human Science」

      巻: 10巻 ページ: 111-126

  • [雑誌論文] 1950年代の軍人恩給問題(1)2011

    • 著者名/発表者名
      赤澤史朗
    • 雑誌名

      立命館法学

      巻: 333、334 ページ: 1-32

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公開日: 2012-07-19  

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