研究課題/領域番号 |
22320142
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐川 英治 東京大学, 人文社会系研究科, 准教授 (00343286)
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研究分担者 |
陳 力 阪南大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (50299020)
松下 憲一 愛知学院大学, 文学部, 准教授 (60344537)
塩沢 裕仁 公益財団法人東洋文庫, 研究部, 研究員 (70414076)
小尾 孝夫 大手前大学, 総合文化学部, 准教授 (90526675)
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研究期間 (年度) |
2010-04-01 – 2014-03-31
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キーワード | 中国古代史 / 都城 |
研究概要 |
本年度は本科研の最終年度であり、当初の研究計画のとおり、これまでの研究を踏まえた上で中国古代の都城史研究に一つの方向性を提示するために、研究代表者の佐川英治、研究分担者の陳力、小尾孝夫の3名で研究成果報告書『漢魏南北朝都城復元図の研究』をまとめた。今日の復元図には、新しい考古学の成果が反映され、文献に対する史料批判も精密になっており、以前の復元図に比べるとはるかに実証的なものが多い。それゆえ、そのような復元図を前提として都城史を議論することも可能になりつつある。しかし今日の復元図といえども決してあるがままに復元されたものではなく、部分的な根拠の上に多くの推測や想像を重ねて作られたものであることに変わりはない。それだけに、一つ一つの復元図はそれを作った研究者の独創的な作品であって作者が費やした苦心と労力に敬意を表しなくてはならない。一方で研究の素材としては、これを批判的に見ていく必要があるが、図として描かれたものは、非常に強い説得力をもっており、どの部分に根拠があり、どの部分が推測によるかを簡単に見分けることは難しい。復元の細部にわたって一々その根拠が示されることも稀である。そこで本書では過去に遡って研究史上重要と思われる図を並べて比較し、各都城の復元図の発展史を見通すことで個々の復元を批判的に見る目を培うことを考えた。本報告書はこれまでの都城復元図を比較検討しながら、研究の現状と課題を整理したもので、今後の都城史研究に大きな便宜と指針を与えるものになったと考える。このほか上海や南京の国際学会での学会発表や武漢での講演活動などを通じて、本科研の成果を国際的なものにするよう努めた。また研究分担者の塩沢裕仁は、本科研の成果も利用しながら、『後漢魏晋南北朝都城境域研究』(雄山閣)を刊行した。同じく研究分担者の松下憲一も昨年の研究を引き継いで六鎮に関する論考を著した。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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