研究課題
本研究は中国・魏晋南北朝隋唐時代の本質が「仏教社会」であるとの認識に立って、その社会の基層構造を、当該時代の仏教関係文物(石経や碑や墓誌など)や遺跡の調査、編纂資料の整理・考察を通じて明らかにすることを目指す。本年度は具体的には以下の柱を設定し、現地調査や資料整理を進め、資料のデータ化と研究蓄積と成果公表を図った。(1)房山石経研究:中国仏教協会編『房山石経(隋唐刻経)』全6冊所載の石経と題記の集約と所在目録の作成を前年に完了させたのをふまえ、『房山雲居寺石経題記資料集稿II―「大般若経題記」拓本・録文篇―』、また中国国家図書館と協力した『同 資料集稿III―「巡礼題記」拓本・録文篇―』が公表できるに至った。なお中国国家図書館所蔵の拓本データの入手が諸般の事情で遅れ、最終計画が1年繰下げになった。(2)河北・山西仏教石刻研究:河北では石家庄・邯鄲(旧ギョウ城)一帯、山西では東南部の長治一帯で仏教石刻(含む石仏)調査を行い、その調査報告の集約、山西地区仏教石刻目録作成を進めた。長治地区の調査では注目すべき石窟や仏教石刻が確認され、北朝隋唐期の当地地域像と歴史的位置の重要性が浮かび上がった。なお調査過程で収集された300点余の墓誌(唐代中心)の資料集作り(録文化)も鋭意進行中である。(3)華北仏教石刻:前年につづいて洛陽出土の墓誌・碑刻資料の調査と考察に力を入れ、洛陽石刻情報の紹介を進めた。並行して『唐代墓誌所在総合目録(4訂版)』の刊行を目指して作業を続行する一方、『中国石刻関係図書目録(2008-2012前半)』を完成させた。(4)2012年度末には3年間の成果を公開するシンポを開催、班員8名全員が調査と考察の結果を報告し、このテーマの重要性を再確認した。それをふまえ『中国仏教社会の基層構造の研究』と『中国仏教社会の基層構造 調査報告書』の公表につなげた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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