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2011 年度 実績報告書

ヨーロッパ史における政治と宗教のダイナミズムと国家的秩序の形成

研究課題

研究課題/領域番号 22320152
研究機関早稲田大学

研究代表者

甚野 尚志  早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90162825)

研究分担者 根占 献一  学習院女子大学, 国際文化交流学部, 教授 (50208287)
関 哲行  流通経済大学, 社会学部, 教授 (60206620)
踊 共二  武蔵大学, 人文学部, 教授 (20201999)
三浦 清美  電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (20272750)
大月 康弘  一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (70223873)
キーワードヨーロッパ中世 / ヨーロッパ近世 / カトリック教会 / プロテスタント / 国制 / 教皇権 / 宗教改革 / キリスト教化
研究概要

2011年度は、前年度に各自が収集した資料や文献を分析することを中心として研究を行った。研究会は5回開催したが、そこでは、各自が自身の研究の中間報告を行った。また各研究会には若手の研究者も研究協力者として参加してもらったので、多様な質疑応答を行うことができた。またとくに、科研研究会の一つの企画として、分担者が、5月の日本大学での日本西洋史学会で小シンポジウムを開催したことが大きな成果であつた。この小シンポジウムは「中世ヨーロッパ世界にとっての「ローマ」」というタイトルで、中世ヨーロッパ世界で「ローマ」という理念がどのように政治と宗教との関係に影響したかを、中世におけるキリスト教の受容と発展のなかで綜合的に議論するものであったが、科研のメンバーのうち、甚野尚志、根占献一、三浦清美、大月康弘が個別報告を行った。このシンポジウムにより、中撚キリスト教世界における宗教と政治のダイナミズムについて、古代のキリスト教ローマとの関連のなかで知見を深めることができた。その後の研究会は、主として近世における宗派体制化の問題を扱い討議したが、それにより、「ヨーロッパ史における政治と宗教のダイナミズムと国家的秩序の形成」のタイトルにふさわしい、中世から近世までの宗教と政治の関連についての通史の見取り図を構想することができた。この成果を発展させ、可能であれば、今年度以降に論文集という形にまとめる展望もできた。大震災というまったく想定していなかった出末事の影響により、予定していた外国人の教会史研究者を招聘できなかったことは悔やまれる。2012年度に可能であれば、外国人研究者の招聘を考えるつもりである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

科研二年自の2011年度には、日本西洋史学会での小シンポジウム「中世ヨーロッパ世界にとっての「ローマ」」と、その後の科研研究会を通じて、分担者自身が設定したテーマについて、ある程度、成果を出すことができた。したがって、目標はおおむね達成されたといってよい。

今後の研究の推進方策

科研の最終年度である2012年度には、予定どおり研究のまとめを行い、各自が設定したテーマで論文を執筆することを開始する。基本的に研究遂行の変更点はないが、我々の科研研究会を基盤としたシンポジウムとして、5月の日本西洋史学会で、小シンポジウム「近世ヨーロッパにおける宗教と政治」を開催することを付記しておく。これには分担者の踊共二、皆川卓、和田光司が参加するが、その後に、このシンポジウムでの成果に基づき、全体のまとめの会を開催する予定である。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2012 2011

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件) 図書 (3件)

  • [雑誌論文] 書評:踊共二他編『スイス史研究の新地平』2012

    • 著者名/発表者名
      皆川卓
    • 雑誌名

      史学雑誌

      巻: 121-1 ページ: 90-94

  • [学会発表] 「頭」のローマ,「四肢」のコンスタンティノープル-教皇の首位権の考察2011

    • 著者名/発表者名
      甚野尚志
    • 学会等名
      日本西洋史学会61回大会
    • 発表場所
      日本大学文理学部
    • 年月日
      2011-05-15
  • [学会発表] ビザンツ帝国と「第2のローマ」論-帝権の座所とその移転2011

    • 著者名/発表者名
      大月康弘
    • 学会等名
      日本西洋史学会61回大会
    • 発表場所
      日本大学文理学部
    • 年月日
      2011-05-15
  • [学会発表] 終末論としてのローマ-モスクワ=「第3のローマ」論をめぐって2011

    • 著者名/発表者名
      三浦清美
    • 学会等名
      日本西洋史学会61回大会
    • 発表場所
      日本大学文理学部
    • 年月日
      2011-05-15
  • [学会発表] 教皇座ローマの歴史意識-ルネサンスにおける転換2011

    • 著者名/発表者名
      根占献一
    • 学会等名
      日本西洋史学会61回大会
    • 発表場所
      日本大学文理学部
    • 年月日
      2011-05-15
  • [図書] 図説スイスの歴史2011

    • 著者名/発表者名
      踊共二
    • 出版者
      河出書房新社
  • [図書] さしのべる手-近代産科医の誕生とその時代2011

    • 著者名/発表者名
      長谷川まゆ帆
    • 総ページ数
      270
    • 出版者
      岩波書店
  • [図書] ロシア文化の方舟2011

    • 著者名/発表者名
      三浦清美(編著)
    • 総ページ数
      408
    • 出版者
      東洋書店

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公開日: 2013-06-26   更新日: 2014-11-04  

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