昨年度は、4年間の研究期間のうち、発掘調査の準備年として位置づけている。 そこで道北の礼文・利尻島と、道東の中標津町において、発掘調査の実施に伴う諸々の問題点を探り、本研究のテーマ解決に最もふさわしい遺跡を選定し、それぞれ以下のような準備作業を完了した。 道北 1)礼文島浜中2遺跡の資料実査・発掘を内定。 2)地主さんとの折衝。 3)浜中2遺跡・香深井5遺跡などの調査資料の実査。 4)北海道大学との発掘調査期間の調整。 5)利尻島の発掘予定遺跡の実査、既存資料の下見。 *3)・5)の成果をふまえて、査読論文2本を執筆(印刷中、編集中)。 道東 1)中標津町内の遺跡探査と資料の実査。 2)教育委員会・博物館担当者との打ち合わせ、現地・地主さんとの折衝。 3)調査遺跡(鱒川3遺跡)の選定と地形測量・発掘区の設定。 4)伊茶仁ふ化場第1遺跡の発掘調査の実施 *4)の成果をふまえて査読論文を執筆(編集中)。なお、当該年度までの研究をまとめて『北方考古学の新展開』(六一書房、2011年5月刊、403頁)を現在印刷中。
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