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2012 年度 実績報告書

前方後円墳体制東縁地域における国家形成過程の研究:常陸の場合

研究課題

研究課題/領域番号 22320164
研究機関明治大学

研究代表者

佐々木 憲一  明治大学, 文学部, 教授 (20318661)

研究分担者 田中 裕  茨城大学, 人文学部, 准教授 (00451667)
日高 慎  東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (70392545)
倉林 眞砂斗  城西国際大学, 環境学部, 教授 (90186495)
研究期間 (年度) 2010-04-01 – 2013-03-31
キーワード国家形成 / 古墳時代 / 周縁地域 / 墳丘墓 / 測量調査
研究概要

本研究では、古墳時代の周縁地域である常陸(茨城県)南部にある、かすみがうら市折越十日塚古墳と国史跡の石岡市舟塚山古墳の、2基の前方後円墳を等高線間隔25cmで測量した。また横穴式石室の盗掘壙が開口している折越十日塚古墳では石室の実測も行った。測量の結果、折越十日塚古墳の現存墳丘長は64.0m、後円部径33.0m、後円部高さ6.0m、前方部長27.0m、前方部高さ4.5m、くびれ部幅17.0mという数値を得られたが、墳丘、特に前方部は大きく削られており、墳長は70m以上、前方部長は35m前後に復元できそうである。また二重に周濠を伴う可能性がきわめて高い。羨道(遺骸を安置する玄室への通路)が埋没した状態の横穴式石室は複室構造(玄室の前に前室を有する)で、全長(羨道除く)5.45m、最大幅2.09mであることがわかった。石室の構造から、7世紀初頭の築造と考えてよい。7世紀初頭という、古墳文化の中心地である近畿地方では前方後円墳築造が終焉を迎えている時期に、二重周濠を伴う本格的な前方後円墳が築造されていた事実を明らかにした意義は大きい。
それに対して、舟塚山古墳は5世紀前葉の築造が想定される東日本第2位の規模を誇る大前方後円墳である。測量の結果、全長186m、後円部径88m、前方部幅99m、くびれ部幅60m(想定される造出を除く)、後円部周辺と前方部前端での周濠幅40mと判明した。この数値は、1960年代、1970年代の等高線間隔1m、50cmの測量調査の結果とあまり変わらないが、我々の調査の結果、従来周濠の存在が否定されてきた墳丘北側にも周濠がめぐる可能性が高くなった。またくびれ部の造出も左右対称に付設されていた可能性も高くなった。葺石はないのに、畿内的な前方後円墳であることが改めて認識できた。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 常陸 中期古墳の再検討2013

    • 著者名/発表者名
      佐々木憲一
    • 雑誌名

      中期古墳の再検討(東北・関東前方後円墳研究会)

      巻: 18 ページ: 3-7

  • [雑誌論文] 茨城県かすみがうら市所在古墳時代終末期の前方後円墳測量調査2012

    • 著者名/発表者名
      佐々木憲一 、鶴見諒平、九重明大、木村 翔、千葉隆司
    • 雑誌名

      古代学研究所紀要

      巻: 17 ページ: 131-151

  • [学会発表] 常陸 中期古墳の再検討2013

    • 著者名/発表者名
      佐々木憲一
    • 学会等名
      東北・関東前方後円墳研究会
    • 発表場所
      千葉県立中央博物館
    • 年月日
      20130209-20130210
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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