研究課題
本研究において、昨年度、中間報告書として『公文書管理法制の比較法政史--データブック編』をまとめた。そのなかで、日本・中国・イギリス・フランス・イタリア・ロシア・ドイツ各国の公文書管理法制の19~20世紀を中心とした展開過程を概観し、これに韓国・台湾を加えて、比較年表を作成した。この作業を通じて、各国担当者は、現代の公文書管理法制の論理と展開(情報公開、集権的管理、統治の検証可能性など)につながる制度改革・展開が、それぞれの国において、どの時期に集中しているのか、そのエポックメイキングな時期を比較史的に措定することができた。おおむね各国においては、19世紀から「近代的」Archives観念が登場し、統治の便宜ないしは先例としての文書が、統治の実際ないしは現場から切り離され、非現用文書として保存・管理がなされていくことが確認された。しかし、文書の生成・移管・保存・公開という全過程に即して、専門的Archivesによって統制されるような制度として確立するのは、19世紀末から20世紀前半、さらには、戦後、とくに1970年代以降といった、いくつかの画期を経て確立することのようである。本年度は、こうした知見を前提に、そうした画期と思われる時期の制度改革を、各国ごとに分析を行った。すなわち、当該時期に各国でどのような制度改革が行われたのか、「近代的」Arvhiveの制度的確立という点での改革の遅速・異同がなぜ生じたのか、そこにどのような差異・特徴があるのか等を、比較法政史的に分析・検討を行い、順次作業部会での報告検討を積み重ねた。そして、その結果について、『公文書管理法制の比較法政史--分析編』をまとめ、最終研究成果報告書とした。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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奈良大学人権教育研究
巻: 11 ページ: 1-17
大阪大学中国文化フォーラム・ディスカッションペーパー
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阪大法学
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巻: 63-3・4 ページ: 159-191
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広島法学
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