研究課題/領域番号 |
22330033
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
金山 直樹 慶應義塾大学, 法務研究科, 教授 (90211169)
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研究分担者 |
松尾 弘 慶應義塾大学, 法務研究科, 教授 (50229431)
鹿野 菜穂子 慶應義塾大学, 法務研究科, 教授 (10204588)
平野 裕之 慶應義塾大学, 法務研究科, 教授 (80208842)
北居 功 慶應義塾大学, 法務研究科, 教授 (50255593)
片山 直也 慶應義塾大学, 法務研究科, 教授 (00202010)
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キーワード | 共通私法草案 / アジア契約法 / 契約の成立 / 契約責任 / 契約の有効性 / グローバリゼーション |
研究概要 |
本研究の目的は、市場経済のグローバルな展開に対応すべく、アジア圏域内における「共通の参照コード」たる取引の法的枠組として、共通民商法典(PACL:Principles of Asian Civil/Commercial Law)を構築することである。本年度は、アジア各国の参加による国際フォーラム開催、それに向けての国内での研究会、という二つの活動を行った。具体的には、まず原案作成国が法典の条文案(英文)を作成、これに対して参加国(日、中、韓、台、越、シンガポール、カンボジア、ミャンマー、タイ等)がコメントを付し、これらの意見を整理して国際フォーラムに臨むという手順でプロジェクトが執行された。 【国内研究会】 国際フォーラムに向けて、日本の研究者・弁護士(常時10名程度が参加)による研究会を11回にわたって行った。テーマは、(1)契約の成立(第1~4回)、(2)契約責任(第5~8回)、(3)契約の有効性(第9~11回)である。 日本は、(1)・(3)で原案作成国となり、(1)については9か条、(3)については19か条の条文案を作成した。(2)については、韓国担当の30条にわたる原案に対し、詳細なコメントを付した。 【国際フォーラム開催】 各国代表者の参加を得て、上記(1)・(2)のテーマについて国際フォーラム開催し、PACL条文策定に向けて議論した。 (1)契約の成立(於ホーチミン:8月25、26日)には金山・加藤、(2)契約責任(於ソウル:12月13~16日)には北居・加藤が、それぞれ参加した。(1)においては全9条が修正のうえ採択され、(2)においては議論が白熱したため、採択は次々回とされた(2011年9月北京開催が決定)。なお、(3)契約の有効性は3月18、19日に東京にて開催予定であったが、震災の影響により延期された(5月大阪開催)。 契約法総則全般にわたる草案の完成を当面の目標に、同様の活動を継続したい。
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